福島の山々 >> 北西部 >> 高陽山 (1126.5m)  
福島県北西部、新潟県との県境に位置する。山頂からは飯豊山や大日岳など
飯豊連峰の主峰の眺めがいい。南側からこの高陽山を遠望すると、その黒々
とした緑豊かな山容はなだらかで裾野の広い端正な三角形をしており優美で
ある。ブナの原生林に覆われた静かで豊かな森を、心ゆくまで楽しむことが
できる。新緑と飯豊連峰の残雪のコントラストが美しい5月〜6月の晴天時
の登山がお勧めだが、とりわけ雪原状となった広い山頂を手軽に彷徨できる
5月上旬頃がいいだろう。

● 福島の山々 ・・・ 北西部の地図  登山ルート
            読者からの登山情報など
● マピオン ・・・・ 高陽山の周辺地図
● 国土地理院 ・・・ 高陽山の周辺地図 
● 市町村のサイト ・ 西会津町
● 観光協会等 ・・・ にしあいづ観光交流協会
● その他 ・・・・・ 宿泊施設・旅行・観光  登山用品
            ガイドブック
高陽山
うつくしま百名山 会津百名山

    交通:JR磐越西線「徳沢」駅よりタクシー利用
マイカー:林道ゲート付近に駐車スペースあり
所要時間:ゲート(5分)山田川砂防ダム(20分)高陽根簡易水道水源地(50分)尾根取付(60分)山頂


西会津町奥川地区の国道459号線沿いに奥川郵便局がある。ここから北へ延びる道へ入り、中ノ沢を目指す。 T字路に突き当るので左折する。200m余り進むとY字路となるので右へ100m程進むと中ノ沢の集落。登山者カードポストが設置されている。 ここから指道標に従って民家前の道を川沿いに進む。200m余り進むとゲートで行き止まり。 ここに車2〜3台程度の駐車スペースがある。砂利道を5分ほど歩くと山田川砂防ダム近くの登山口。手前に登山道入口の案内図がある。 砂防ダムの右岸の道を権現山を正面に見ながら登っていく。

奥川郵便局 T字路 中ノ沢の集落
奥川郵便局 T字路 中ノ沢の集落
登山者カードポスト ゲート 砂利道
登山者カードポスト ゲート 砂利道
登山口(山田川砂防ダム入口) 案内図 砂防ダム右岸の道と権現山
登山口(山田川砂防ダム入口) 案内図 砂防ダム右岸の道と権現山


澄んだ清流の十五夜沢を二回渡る。5月中旬、雪解け水も多いのだろう。登山道はぬかるんでおり靴が泥だらけになる。 沢の右岸を暫く登ると高陽根簡易水道水源地の脇を通る。5月中旬、タニウツギ、ホウチャクソウ、チゴユリが見頃。

沢を渡る1(右岸から左岸) 沢を渡る2(左岸から右岸) 高陽根簡易水道水源地
沢を渡る1(右岸から左岸) 沢を渡る2(左岸から右岸) 高陽根簡易水道水源地
タニウツギ ホウチャクソウ チゴユリ
タニウツギ ホウチャクソウ チゴユリ


所々ぬかるんだ沢沿いの登山道を暫く登るとブルーシートが掛けられた簡易水道の取水口と思われる箇所。 ここで十五夜沢の右岸から左岸に渡ると間もなく頭上が明るく開けた広い伐採地に至る。 伐採地付近では山菜採りの人とすれ違った。挨拶をしたが返事なしに急ぎ足で下って行った。地元の人であろうか。 レジ袋に随分と山菜が見える。登山者の我々は地元の恵みをむやみに持ち帰らないようマナーは守りたい。 5月中旬、ウワミズザクラ、オオバクロモジ、ウリハダカエデ、コバノトネリコの花が見頃。 やがて尾根へ取り付き杉林の中の急登となる。次第にブナが多くなってくる。5月中旬、ブナの新緑が美しい。 見頃だと思っていたイワウチワの群生は名残咲き程度で少々残念。ミヤマカタバミの白い花が目立つ。

沢沿いの登山道 伐採地 ウワミズザクラ
沢沿いの登山道 伐採地 ウワミズザクラ
オオバクロモジ ウリハダカエデ コバノトネリコ
オオバクロモジ ウリハダカエデ コバノトネリコ
尾根への取り付き ツルミヤマシキミ イワウチワ
尾根への取り付き ツルミヤマシキミ イワウチワ
新緑のブナ林 芽鱗と軟毛の残るブナの若葉 ミヤマカタバミ
新緑のブナ林 芽鱗と軟毛の残るブナの若葉 ミヤマカタバミ


山頂が近づくと次第に斜度が緩くなってくる。山頂には祠と二等三角点がある。ここからの展望はあまりない。 5月中旬、残雪の上にはブナの芽鱗が随分と散りばめられている。芽鱗は厳しい寒さから芽を守る役目があるという。 役目が終わったらさっと散る。なんと潔いことだろうか。山頂一帯に広がる残雪の上を北側へ少し下ると飯豊連峰の眺めがいい。 登山靴だと残雪が踏み抜け少々歩き難い。5月上旬ごろだともう少し歩きやすいかもしれない。 残雪の上には登山者の足跡に混じって熊やカモシカの足跡があった。熊の足跡は1〜2日前、カモシカの足跡は今日のものだろう。

山頂 二等三角点 残雪上に目立つブナの芽鱗
山頂 二等三角点 残雪上に目立つブナの芽鱗
残雪上を北側へ 熊の足跡(前足) カモシカの足跡
残雪上を北側へ 熊の足跡(前足) カモシカの足跡


ここからの展望は飯豊連峰が眼前に迫り中々いい。大日岳や飯豊山の細かな稜線がかなりはっきりと確認できる。 時間と体力に余裕があれば北へ延びる稜線上を歩いて高森山を目指すのもいいだろう。 高陽山よりもさらに迫力ある飯豊連峰の展望が待っているに違いない。5月中旬、春を告げるコブシの白い花も綺麗。

北北西(烏帽子山) 北(大日岳、御西岳、飯豊山) 北北東(疣岩山、三国岳)
北北西(烏帽子山) 北(大日岳、御西岳、飯豊山) 北北東(疣岩山、三国岳)
北(高森山) 北西(蒜場山) コブシ
北(高森山) 北西(蒜場山) コブシ



山頂からの360度パノラマ展望シミュレーション (A4印刷対応はこちら



copyright     Initialized : January, 2008.