福島の山々 >> 北西部 >> 三国岳 (1644m)  
三国岳という名前は三国の国境に位置する山に付けられる名前として全
国的に見られる。ここにご紹介する三国岳は、越後(新潟)・出羽(山
形)・陸奥(福島)の旧三国の国境に位置し、飯豊連峰の南側に一角を
なす。飯豊連峰の南麓にある喜多方市山都町の川入登山口から、長坂と
呼ばれる急登に喘ぎ、地蔵山の巻き道にある水場で喉を潤し、剣ヶ峰の
険峻な岩尾根を慎重に登り終えた所にある眺望の頂である。山頂からは
大日岳や御西岳、種蒔山の眺望が見事。山頂には近年改築された避難小
屋があり、飯豊山縦走の南側の拠点としても活用される。

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● マピオン ・・・・ 三国岳の周辺地図
● 国土地理院 ・・・ 1/25,000地形図:大日岳
● 市町村のサイト ・ 喜多方市
● 観光協会等 ・・・ 喜多方観光物産協会
● その他 ・・・・・ 宿泊施設・旅行・観光  登山用品
            ガイドブック
三国岳
うつくしま百名山(飯豊連峰として)

    交通:JR磐越西線「山都」駅下車、会津バス「川入」下車(バスは夏場のみ、要確認)
マイカー:御沢キャンプ場に無料駐車場あり
所要時間:川入登山口(1時間40分)笹平(1時間10分)地蔵水場(1時間10分)山頂
他登山口:弥平四郎登山口(疣岩山方面)や五枚沢登山口からの利用も多い
 山開き:飯豊山の山開きは毎年7月中旬の日曜日
     ※問合せ:喜多方市 山都総合支所産業課(0241−38−3831)
     ※福島県内の山開き日程の一覧

飯豊山神社(遥拝所)や「いいでの湯」がある一ノ木集落を過ぎ、黒森山を右にみて3kmほど北進すると川入。 以前より道路がだいぶ整備されている。完全舗装路になるのも近いのではないだろうか。 川入集落にて一戸川に架かる橋を渡る。(渡らないで広い道路を直進すれば、小白布沢(桑ノ沢)コース。但し、車輌の通行については要確認。) 橋を渡って500mほどで飯豊鉱泉(2005年に廃業)が右手に見えてくる。 ちょうどここが小白布沢と大白布沢の出合いである。 大白布沢沿いの離合困難な砂利道の市道を1.5kmほど進めば御沢(おさわ)野営場。 管理棟、トイレ、炊事棟、キャンプサイトが整備されているので登山の拠点として活用できる。

川入で一ノ戸川の橋を渡る 飯豊鉱泉(2005年廃業) 離合困難な市道
川入で一ノ戸川の橋を渡る 飯豊鉱泉(2005年廃業) 離合困難な市道
大白布沢の渓相 御沢キャンプ場 管理棟とトイレ
大白布沢の渓相 御沢キャンプ場 管理棟とトイレ
管理棟で登山者カードに記入 案内板 コース案内図
管理棟で登山者カードに記入 案内板 コース案内図

御沢キャンプ場の管理棟近くにあるゲートから指道標に従い杉林の中へ入って行く。 チェーンで車は進入禁止となっている。10分ほど歩き大白布沢に架かる橋を渡った所が川入登山口。 ここで大滝への道を左に分ける。 川入登山口は飯豊本山の山頂神社への表参道として古くから利用者が多い。 登山口にある風化した祠や石標、樹齢400年以上の4本の大杉と樹齢200年以上の2本の栃の木が歴史を感じさせる。

杉林の中を登山口へ 大白布沢を渡る 川入登山口
杉林の中を登山口へ 大白布沢を渡る 川入登山口
ハナウド 案内図と石標 案内図(拡大)
ハナウド 案内図と石標 案内図(拡大)
看板「御沢の杉・栃」 スギの大木 トチノキの大木
看板「御沢の杉・栃」 スギの大木 トチノキの大木


登山開始直後から「長坂」と呼ばれる急登となる。 下十五里、中十五里、上十五里は広場となっており休憩ポイントとなる。 一里が十五里にも思われるという所からその名前が付いたとか・・・。きついが着実に高度を稼げるのが嬉しい。 所々ブナの大木も見られる。登山道沿いにはイワウチワが随分と群生している。 5月前半ごろが見頃だろうと思うが、長坂の下の方と上の方でも開花状況に随分と差があるのではないだろうか。

ブナの目立つ登山道 イワウチワの群生 下十五里
ブナの目立つ登山道 イワウチワの群生 下十五里
ミヤマナルコユリ ヤマツツジ 中十五里
ミヤマナルコユリ ヤマツツジ 中十五里
アカモノ ウラジロヨウラク 上十五里
アカモノ ウラジロヨウラク 上十五里


高度が高くなってくると北西方向に三国岳の雄姿を望めるようになる。 登山口から1時間40分くらい登ると笹平。この辺の登山道は洗堀が進み、側溝状態となっている箇所も多い。 笹平からは次第に斜度が緩やかになり、横峰付近からは平坦に近い道を進む。 登山道沿いにはイワカガミが随分見られるようになる。 横峰には朽ちた材木やトタンが積まれてある。掛小屋の跡だろうか。

ヤマツツジの咲く登山道 三国岳が見えてくる 笹平
ヤマツツジの咲く登山道 三国岳が見えてくる 笹平
洗堀が進む登山道 横峰 イワカガミ
洗堀が進む登山道 横峰 イワカガミ


横峰を過ぎると間もなく桑ノ沢(小白布沢)からの道を右から合わせる。 右手前方に地蔵山がよく見える。登山道も平坦で歩きやすい。 登山道沿いには様々な植物が花を咲かせており楽しめる。 やがて地蔵山山頂への道を右に見て、左の巻き道(地蔵水場道)を進む。 ここには地蔵水場(峰秀水)がある。 長坂を終え、剣ヶ峰に取りつく前の絶好の場所にある甘露の清水。 夏場でもきりきりに冷え、水量も豊富なのでお勧め。 ※水場付近は落石が見られた。念のため頭上に注意したい。

桑ノ沢(小白布沢)コース分岐 平坦な登山道 ツクバネソウ
桑ノ沢(小白布沢)コース分岐 平坦な登山道 ツクバネソウ
ミツバオウレン ムラサキヤシオ コブシ
ミツバオウレン ムラサキヤシオ コブシ
地蔵山 地蔵小屋跡と地蔵水場道の分岐 朽ちた指道標
地蔵山 地蔵小屋跡と地蔵水場道の分岐 朽ちた指道標
ミネカエデ 剣ヶ峰の先に三国岳を望む 地蔵水場(峰秀水)
ミネカエデ 剣ヶ峰の先に三国岳を望む 地蔵水場(峰秀水)


ダケカンバの疎林近くを通り、 地蔵水場から10分ほど歩くと地蔵山山頂からの道を右から合わせる。 ここから道は少し下り傾斜となるが、道沿いにはシラネアオイ、ショウジョウバカマが見られる。 平坦な道になってすぐの湿地部分にはイワイチョウの群落が見られる。 やがて剣ヶ峰が近づいてくるとヒメサユリの花が見られるようになる。 南側のタカツコ沢方面の眺めもよい。

ダケカンバの大木 三国岳と地蔵山の分岐 地蔵山方面には残雪が見える
ダケカンバの大木 三国岳と地蔵山の分岐 地蔵山方面には残雪が見える
シラネアオイ ショウジョウバカマ イワイチョウ
シラネアオイ ショウジョウバカマ イワイチョウ
剣ヶ峰を目指す ウラジロヨウラク ヒメサユリ
剣ヶ峰を目指す ウラジロヨウラク ヒメサユリ
東(地蔵山、吾妻連峰) 南東(磐梯山、黒森山) 南(代塚山、那須連峰)
東(地蔵山、吾妻連峰) 南東(磐梯山、黒森山) 南(代塚山、那須連峰)


いよいよ三国岳名物の剣ヶ峰に取り付く。険峻な岩場が続くので慎重な振舞いが必要。 6月下旬、岩尾根上はゴゼンタチバナやサラサドウダン、コメツツジ、ウラジロヨウラクなどの花々が目立つ。 北側の七森沢や四ツ森沢の大きなスケール感も中々よい。 ※剣ヶ峰付近は滑りやすく滑落の危険が高い場所です。過去に死亡事故も発生しています。慎重に通過しましょう。

ゴゼンタチバナ ベニサラサドウダン 剣ヶ峰取り付き
ゴゼンタチバナ ベニサラサドウダン 剣ヶ峰取り付き
剣ヶ峰 柱標 コメツツジ
剣ヶ峰 柱標 コメツツジ
北西(種蒔山) 北(地蔵岳) 北東
北西(種蒔山) 北(地蔵岳) 北東


山頂が近づいてくると「水」と白ペンキで書かれた岩がある。ここから下へ少し降りて行くと水場があるそうである。 水量が少ない時も多いそうなので、涸れることがあるかもしれない。あまりあてにしないこと。 山頂直下付近には、チングルマやミヤマキンポウゲ、ハクサンチドリが見られた。 水場への道を右に見送り5分ほど登ると三国岳避難小屋に着く。 三国小屋は2004年に改築された。それまでは朱色の外壁だったが、一変してシックな茶色となった。 管理人がいる期間は7月上旬〜8月下旬。それ以外は無料で開放されている。 トイレも管理人がいる期間は水洗トイレが使えるが、ペットボトルで500cc程度の水の持参を呼び掛けている。 小屋の南西の少し高くなった所が山頂。残念ながら三角点はない。

チングルマ ミヤマキンポウゲ ハクサンチドリ
チングルマ ミヤマキンポウゲ ハクサンチドリ
水場への目印「水」 三国岳避難小屋の直下へ出る 三国岳山頂
水場への目印「水」 三国岳避難小屋の直下へ出る 三国岳山頂
三国岳避難小屋 避難小屋の内部(1階) 避難小屋の内部(2階)
三国岳避難小屋 小屋の内部(1階) 小屋の内部(2階)


山頂からは飯豊連峰の最高峰「大日岳」の眺めがよい。 川入口から飯豊本山までは健脚であれば往復12時間前後で日帰りが可能であるが、 一般の登山者は三国小屋または切合小屋にて一泊は必要。 6月下旬、三国小屋から切合小屋方面へ少し下った所で、イワイチョウ、オノエラン、ユキザサの花が見頃だった。

南西(疣岩山) 西(大日岳) 北西(種蒔山)
南西(疣岩山) 西(大日岳) 北西(種蒔山)
イワイチョウ オノエラン ユキザサ
イワイチョウ オノエラン ユキザサ



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