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国道115号線を霊山町の行合道(ゆきあいどう)地区にて県道を北へ1km程入った所に駐車場とトイレ
があり、ここが一般的な登山口となる。
近くには「子供の村」(電話024-589-2211)があり、コテージやキャンプ場の
施設も整っているので家族で楽しめる。(冬季は閉館となるので確認のうえ利用のこと。)
子供の村の入口付近の国道沿いには霊山パーキングがありトイレや休憩が可能。
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霊山庵跡までの200m程は舗装された緩やかな広い道を登ると案内図があるのでここで十分登山ルートを確認していただきたい。
ここから5分程登ると「ふくしまの遊歩道50選」
に選ばれた「霊山ハイキングコース」の看板があり、ここから少し斜度が急になる。
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先ず右手(東側)には錦霞渓とよばれる渓谷。最初に現れる名前の付いた岩は「鍛冶小屋岩」。
霊山の岩は玄武岩質の火山角礫岩によって構成されており、自然の風化・侵食作用による個性的で見事な奇岩が連続し、
主たる岩には名前が付けられている。
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「宝寿台」の100m程西が「見下(みおろ)し岩」。ここから北へ50m程行った所が分岐(日暮岩入口)となっている。
今回は周遊コースを左回りすることにするので、ここを右手に進む。100m程で「日暮岩」に到着する。
ここからは「弁天岩」や「錦霞渓」の眺めがいい。日暮岩から400m程で「弁天岩」。
「弁天岩入口」から少し東側にあるのが「雲切岩」、さらに東へ50m余りで「大山祗神社」。
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「大山祗神社」から「弁天岩入口」まで戻り北へ200m弱で「弘法の突貫岩」。その少し北には「五百羅漢岩」。
この辺からの「弁天岩」の眺めもいい。さらに東北東へ200m程歩くと「望洋台」とよばれる展望の峰に到着する。
「蟻の戸渡り」と呼ばれるやせ尾根を100m程西へ行くと三等三角点の設置された場所へ到着する。
ここからは北側の眺めがいい。三角点の標高は804.6mだが、山頂は三角点の場所から300m余り北西の所にある東物見岩の825m。
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三等三角点の所から南西側には「天の釣舟」と呼ばれる岩がある。
ここから登山道を北西に300m程行くとその昔霊山寺の僧が修行をしたといわれる「学問岩」がある。
「学問岩」の北西には山頂(標高825m)となる「東物見岩」がある。
ここからさらに北西に250m程行くと霊山寺跡への分岐がある。
時間と体力に余裕があれば、「天狗岩」や「鷲岩」の方まで足を延ばしていただきたい。
ここでは直進し、「霊山城跡」を目指すこととする。
[ 参考 ] ■平安時代後期の11世紀、地元の豪族・橘墨虎は霊山に拠点を置いて物見岩から周囲を見張り東征する源頼義軍と戦っていたが、
虎捕山に潜んでいたところを白狼に導かれた藤原景道によって討たれたという伝説が残る。
■比叡山から連なる京都府東山の『東山三十六峰』の一つにも霊山(霊鷲山)があり、戦国時代には山城が築かれていたという。山名の由緒を知るうえで興味深い。
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周遊コース部分の北端に位置するのが「霊山城跡」。700年近く前の南北朝時代に
北畠顕家(きたばたけあきいえ)がこの場所に城を築いたが、その後間もなく落城し現在に至るとされる。
その50m程南西にあるのが「国士舘跡」。さらに南西へ300m程行くと「護摩壇」。
「護摩壇」の直ぐ南東にあるのが「親不知・子不知」。さらに南西へ400m余り行くと「天狗の相撲場」。
5月中旬〜下旬はヤマツツジが山中のいたる所で綺麗な花を咲かせる
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「天狗の相撲場」の下部は南西側に延びる沢(国司沢)が見事。
国司沢の案内板のある場所からは梯子があり下へ降りられる。
国司沢の案内板の北側100mには「甲岩」があり南〜西側の展望がいい。
後は日暮岩入口まで降りて左回りの周遊コースを終え、駐車場へ来た道を戻ることとする(所要3時間)。
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霊山の北西側にあるキャンプ場「霊山湧水の里」にも登山口がある。
こちらから登る人は少ないので静かな登山が楽しめる。
子供の村側を表霊山とすれば、こちら湧水の里側は裏霊山と呼べるかもしれない。
今回は管理棟の手前にある小さな駐車場から歩き始めるが、混雑時はさらに下の霊山閣跡の大きな駐車場が起点となる。
管理棟の脇には名前の由来となった湧水と解説板がある。
ここから指道標に従って赤松の目立つ雑木林の中を登り始める。
20分ほどで紫明峰入口。案内図があったのでコースをよく確認する。
ここからはミズナラの目立つ気持ち良い登山道を進む。
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紫明峰では八方観や不動岩、鷲岩、天狗岩、稚児岩などの巨岩や奇岩を楽しめるが、
鎖場や鉄板製の片桟橋など滑り易い箇所もあるので十分気を付けて通行したい。
5月下旬、コバノトネリコ(アオダモ)の白い花が目立った。
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景色などを堪能しながら紫明峰を通過すると日枝神社跡。湧水の里から1時間20分ほど。
朽ちた奥宮と観音堂が建っている。
ここから観光客で賑わいを見せる霊山城方面への分岐を右へ見送り、300mほど東進すると霊山寺跡。途中、左手に独鈷清水。
盛時には三千六百の坊があったが霊山城の落城により一宇なく焼失したという。
栄枯盛衰を見守ってきた霊山の核心部である。
先ほどの霊山城方面への分岐まで戻り、40分ほどで山頂(最高地点となる東物見岩)に着く。
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