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国道289号線を進み西郷村のキョロロン村(家族旅行村)付近にて県道290号線(那須甲子有料道路)に入る。
県道を1Km程進むと国立那須甲子青少年自然の家への分岐があるので右折する。
(福島県側の料金所のゲートは分岐を2Kmくらい直進したところにある。)
青少年自然の家の了解を得て、裏手の駐車場を利用させてもらおう。
正面玄関には施設とコースの案内図があるので念のため確認。第一スキー場脇が登山口となる。
[ 参考 ] 那須甲子有料道路は、償還期間が終了する2008年9月1日からは無料化の予定。
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第一スキー場を右に見ながら登り始める。8月中旬、ツリガネニンジンとシシウドの花が見頃だった。
根張りの見事な道を楽しみながら少し急な尾根を登ると三角点(1053m)のあるパノラマ展望所に到着する。
登山口からは20分程である。ここからは東側に下りチャレンジの森や観察の森を経て自然の家に至る
ルートもあるがそれを左に見て直進する。
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パノラマ展望所からは沢に向かって下りとなる。日陰を好むヤマジノホトトギス、カニコウモリと
ミヤマカラマツの花が見頃だった。展望所から30分ほど歩くと沢(堀川の源流部)と出合う。上流に生活圏のない
きれいな清流なのでここで水分を補給できる。
沢を渡ると間もなく鉄製の梯子が見えてくる。赤面山山頂へは指道標に従って梯子を登っていく。
梯子を登らないで林道を直進し那須甲子有料道路に至るルートの方には「エスケープルート」とある。
しばらく急登となるが見事なダケカンバの目立つ雑木林が日差しをさえぎり涼風が心地よい。
シロヤシオの根張りは芸術的であるが、根の皮が剥けたところなどを見ると少々痛々しい感じも受ける。
[ 参考 ] 「エスケープルート」は、沢(堀川)が増水した時のエスケープルート以外に、
赤面山スキー場側から登りシロヤシオを見ながら下る場合の下山口として重宝するのではないだろうか。
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登山口から1時間40分、パノラマ展望所からだと1時間20分、
水を補給した沢からだと50分で中間点。
今までの急登とこれからの急登の間の踊り場のような場所である。一休みして呼吸を整えて登ろう。
ガレた赤面山スキー場跡がすぐ左に見えてきたら木道となり、やがてスキー場跡からの道と出合う(8合目)。
[ 参考 ] 5月下旬から6月上旬、「中間点」から「スキー場分岐」付近まで
シロヤシオ(ゴヨウツツジ)が見ごろとなる。
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高山帯が近づいてくと背の高い大木がなくなり頭上に空が開け、急登もなくなり緩やかな登りを楽しめる。
植生も大きく変わっていることに気づく。雲がかなり広がってきており山頂からの展望が危ぶまれるが、
ホツツジを初めとして見ごろを迎えた多くの花々に出迎えられただけでも疲れが気にならなくなる。
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山頂直下の登山道は一部であるが洗掘され、まるで塹壕の中を進むようである。
ここまで登ってくる途中、中学生くらいの大きな団体と何度かすれ違った。
オーバーユースが避けられない人気の高い山の宿命だろうが、
将来的にどこまで洗掘が進むのか危惧される。
8月中旬、山頂直下では多くの花々が見られた。吹き渡る風は8月中旬だというのに涼しくここちよい。
ハイマツの存在が高山帯(福島県では概ね1600m以上)であることを教えてくれる。
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赤茶色にガレた山頂は広い。
低気圧の影響で不安定な天候となり雲が広がった為に山頂からの展望を諦めかけていたが、
帰り際の一瞬だけ雲が薄くなり那須岳が雄姿を見せてくれた。雲に霞みながら眼前にせまる険峻な朝日岳の山容もなかなか迫力がある。
晴れていれば360度の驚嘆するほど雄大なパノラマを堪能できることだろう。
気候の安定した時期に登れば山頂に設置された展望盤のパノラマ鳥瞰図を参考に遠望する山々を全て指呼できよう。
時間と体力に余裕がある方はここからさらに那須岳へと足を延ばせる。帰りの車道歩きがかなり長くなるが、
5月下旬のシロヤシオや10月前半の紅葉の時期などは中ノ大倉尾根を下るのもよいだろう。
[ 参考 ] 中ノ大倉尾根のシロヤシオの時期と紅葉の時期は、
マウントジーンズ・スキー場のゴンドラが稼働するので利用すると便利。
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