福島の山々 >> 北東部 >> 五十人山 (883.2m)  
葛尾村と田村市都路町の境界に位置する。なだらかな山容から想像がつ
くように急登はなく登山道もよく整備されており、ブナ、カエデ、ナラ
といった広葉樹林の中、阿武隈山地らしい静かな登山が楽しめる。山頂
も平坦で大きな公園のように驚くほど広いので家族連れにもいい。五十
人山という面白い名前の由来は、その昔坂上田村麿呂が蝦夷地平定の時
に山頂の大石に侍従五十人を座らせ戦略を練ったという説や、人に見え
る大石が山頂に五十個あるからなど、諸説ある。ツツジとスズランの群
生地としても有名で、昭和60年にはふくしま緑の百景に選定されてい
る。5月中旬から下旬のツツジの時期、10月中旬から11月上旬の黄
葉の時期がお勧め。

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五十人山
うつくしま百名山

    交通:JR磐越東線「船引」駅より、タクシー利用
マイカー:坊笹林道を500mほど入る(登山口に駐車場あり)
所要時間:菅ノ又登山口(1時間)山頂
     ※菅ノ又登山口は、西ノ内登山口といわれる場合もある
他登山口:湯ノ平登山口持藤田登山口(五十人山キャンプ場)
     ※掛札峠からのコースは廃道となっている
 山開き:毎年5月第3日曜日または第4日曜日(5月20日過ぎの日曜日)
     ※問い合わせは、田村市都路行政局農林商工課(0247-75-3550)、葛尾村復興推進室(0240-29-2111)
     ※福島県内の山開き日程の一覧

菅ノ又登山口
 ( 登山口標高:約520m、所要時間:山頂まで1時間 )

菅ノ又登山口は坊笹林道の中間点付近にある。坊笹林道へは「せせらぎ荘」脇または国道399号線側から入る。 葛尾中学校脇からも登山口へ至ることが出来る。菅ノ又登山口の近くには大型バスなども駐車可能な大きな駐車場がある。 菅ノ又ルートと湯ノ平ルートの分かり易いコース案内図もあるので、湯ノ平登山口へ下りて周回する場合などは事前によく確認しておこう。

[ 参考 ] 登山口の階段のところで、マムシが日向ぼっこをしていた。刺激したりしなければ、通常は咬まれることはない。 不用意に草むらに入らないように気をつけたい。

菅ノ又(国道399)にある看板 葛尾中学校近くの道標 西ノ内登山口
菅ノ又(国道399)にある看板 葛尾中学校近くの道標 菅ノ又登山口
駐車場 案内図 ニホンマムシ
駐車場 案内図 ニホンマムシ


赤松林の中のとく整備された登山道を登り始める。間もなくウリハダカエデやコナラが目立つ雑木林に変わる。 5合目を過ぎるとブナも見られるようになる。六合目と七合目の中程には四阿があるので小休止したい。 ミズナラとコナラは似ているが、葉の鋸歯の形や柄があるかどうかで区別できる。九合目の柱標を過ぎると、 間もなく北峰と南峰の鞍部(トイレ脇)に出る。

赤松林の中を登り始める ウリハダカエデ 雑木林の中の登山道
赤松林の中を登り始める ウリハダカエデ 雑木林の中の登山道
オオウラジロ(ヤマナシ) 四阿 ブナ
オオウラジロ(ヤマナシ) 四阿 ブナ
ミズナラの葉 コナラの葉 九合目の柱標
ミズナラの葉 コナラの葉 九合目の柱標


トイレの脇を抜け北峰と南峰の鞍部に出るとアンテナと二等三角点のある南峰(山頂)が見えてくる。 北峰から南峰一帯は広大な公園の様である。五十人山はツツジとスズランの群生地として有名で「ふくしま緑の百景」の記念碑がある。 ここから南峰の頂上を目指す。途中北側を振り返ると北峰の五十人石がよく見える。 二等三角点のある山頂に登ると鎌倉岳の雄姿を間近に望める。大滝根山や移ヶ岳もよく見える。 空気の透明度が高ければ、那須連峰(南西側)や太平洋(東側)も遠望できるだろう。

トイレ 北峰と南峰の鞍部 「ふくしま緑の百景」の記念碑
トイレ 北峰と南峰の鞍部 「ふくしま緑の百景」の記念碑
北峰と五十人石 山頂(背景は鎌倉岳) 二等三角点
北峰と五十人石 山頂(背景は鎌倉岳) 二等三角点
南(大滝根山) 南西(蓬田岳、高柴山) 西(鎌倉岳、殿上山、移ヶ岳)
南(大滝根山) 南西(蓬田岳、高柴山) 西(鎌倉岳、殿上山、移ヶ岳)


北峰には坂上田村麿呂と弘法大師ゆかりの五十人石と祠、案内板がある。 五十人石の上からの南側の眺めもなかなかいい。5月中旬〜下旬であればヤマツツジも美しいだろう。

五十人石 祠 案内板
五十人石 案内板
北峰と五十人石 北峰と五十人石 北峰と五十人石
南西(南峰) 西(鎌倉岳、移ヶ岳) 北西(竜子山)

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湯ノ平登山口
 ( 登山口標高:約590m、所要時間:山頂まで1時間 )

県道50号線(浪江三春線)湯ノ平に登山口の看板と葛尾村営バスの「湯ノ平」バス停がある。 かつては福島交通のバス停だったが、路線が廃止になったのだろうか。 「山頂まで2.5km」の指道標は、以前より少々朽ちかけた感じだがまだあった。 ここから県道を降りて、野川川にかかる湯の平橋を渡る。 ここから途中左手に湯の平沢砂防ダムを見ながら1kmあまり進むと登山口がある。 登山口には駐車スペースと案内図がある。案内図によると山頂までは1.6km。 200mほど登ると林道を離れ、杉林の中の登山道へ進む。 しばらく歩くとまた林道と出合う。ここにも指道標と案内図がある。案内図によると山頂までは800mである。 案内図にはないが、NHKサテライト方向へ林道を40mくらい上ると五十人山キャンプ場への分岐がある。

バス停と登山道入口の看板 ここで県道を降りる 湯の平橋
バス停と登山道入口の看板 ここで県道を降りる 湯の平橋
湯の平沢砂防ダム 湯ノ平登山口 案内図
湯の平沢砂防ダム 湯ノ平登山口 案内図
林道を離れる 林道と再び出合う 案内図
林道を離れる 林道と再び出合う 案内図


    [ 参考 ] 菅ノ又登山口(西ノ内登山口)から上り湯ノ平登山口へ下りて、 菅ノ又登山口(西ノ内登山口)へ周回して戻る時(あるいはその逆方向)には、県道50号線へ出てもいいが、 水田脇の農道を利用するのが近い。車の喧噪とも離れ景色もいいのでお勧め。 湯の平橋手前から葛尾川(野川川)の右岸に沿う農道を進み、関下橋近くへ出る。 関下橋は渡らずに葛尾川(野川川)の右岸をせせらぎ荘を目指す。せせらぎ荘で登山でかいた汗を流すのもいいだろう。 せせらぎ荘の右手から裏手を巻くように坊笹林道が通っている。7〜8分林道を歩くと、菅ノ又登山口(西ノ内登山口)へ着く。

湯の平橋手前から農道へ 水田の中を東へ進む 関下橋近くへ出る
湯の平橋手前から農道へ 水田の中を東へ進む 関下橋近くへ出る
野川川の右岸を進む せせらぎ荘 林道「坊笹」線
野川川の右岸を進む せせらぎ荘 林道「坊笹」線

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持藤田登山口(五十人山キャンプ場)
 ( 登山口標高:約720m、所要時間:山頂まで30分 )

田村市都路町には岩井沢に持藤田登山口(五十人山キャンプ場)がある。 ここの国道288号線沿いには、国内に数か所しかない日本標準時の電光掲示板がある。 五十人山キャンプ場はトイレやキャンプサイト、炊事棟があるので、 登山のベースとして活用できる。 スズランが見られる炊事棟脇の登山口から少しザレた登山道を25分くらい登ると鞍部。広々していて気持ち良い。登山口から山頂まで30分の短時間登山である。 登山口から10分くらい登った所では湯ノ平登山口へ至る道を左に見る。6月上旬、サワフタギとレンゲツツジが見頃だった。

日本標準時の電光掲示板 五十人山キャンプ場 案内図
日本標準時の電光掲示板 五十人山キャンプ場 案内図
炊事棟 キャンプサイト 登山口
炊事棟 キャンプサイト 登山口
案内板 スズラン 登山道
案内板 スズラン 登山道
サワフタギ レンゲツツジ 鞍部
サワフタギ レンゲツツジ 鞍部

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