福島の山々 >> 北東部 >> 女神山 (599.3m)  
信仰の山として古くから地元の人々に親しまれている名山。色々な伝説
のある山であるが、その中で小手姫にまつわる話が有名。小手姫は飛鳥
時代の崇峻天皇の妃。崇峻天皇が亡くなった後、東方に落ち延びた我が
子を探して月舘まで来たところ、山桑が茂っているのを見て村人に養蚕
や機織の技を伝授し、ここ月舘で亡くなった。そして遺体は女神山に葬
られたという・・・。山頂近くの「カタクリ平」にはカタクリの群落が
あり春になると可憐な花を咲かせる。小手姫も女神山に咲くカタクリの
花を楽しんだのだろうか。

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女神山
うつくしま百名山 ふくしま遊歩道50選

    交通:川俣町より福島交通バス「障子」下車
     JR「福島」駅より、タクシー利用
マイカー:登山口手前に3〜4台駐車可能
所要時間:月舘口入口(20分)林道七ツ森線・月舘口(30分)山頂
他登山口:川俣町側に、堀切口椚平口
 山開き:毎年4月第3日曜日(日程は変更になる場合があります)
     ※問い合わせ先は、川俣町福田公民館(024-566-2785)
     ※福島県内の山開き日程の一覧

月舘口(上手渡口) ( 所要時間:月舘口入口から月舘口まで20分、月舘口から山頂までは30分 )

バスの便数は少ない(午前午後ともに数便程度)のでマイカー利用が便利。 近くには由緒ある月宮神社があるので時間があれば立ち寄っていただきたい。 伊達市月舘町上手渡の月舘口入口を入り桑畑の中を登り始める。

障子バス停(廃止) 登山道入口の柱標 月舘口入口(町道:入山線)
障子バス停(廃止) 登山道入口の柱標 月舘口入口(町道:入山線)


20分程登ると林道七ツ森線と出合う。ここが月舘口(別名:上手渡口)。 雑木林の中を山頂まで歩くことになる。途中、清水があるが飲めそうにないのが残念。 椚平口や堀切口からの道を合わせる付近(見返峠)にはトイレやベンチもある。 「女神山を愛する会」の方々が維持・整備しているのだろうか。

月舘口(林道:七ツ森線) 登山道 清水
月舘口(林道:七ツ森線) 登山道 清水
トイレ ベンチ ホタルブクロ
トイレ ベンチ ホタルブクロ


一等三角点のある山頂には御神体の大岩が祀られている。東側に少し木々が茂って いるがそれ以外の方角はすばらしい眺めである。 女神山は絶好のロケーションにあり、吾妻連峰や安達太良連峰、蔵王連峰、阿武隈山地の名山を 堪能できる。また、山頂直下の「カタクリ平」は4月後半にカタクリの花が見頃となる。

山頂 一等三角点 御神体
山頂 一等三角点 御神体
北東(霊山) 南東(麓山) 西(安達太良山)
北東(霊山) 南東(麓山) 西(安達太良山)

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堀切口 ( 所要時間:堀切口入口から堀切口まで25分、堀切口から山頂までは40分 )

山開きの時には受付が行われる秋山集会所から、北東へ延びる車道を500mくらい行くと堀切口入口。 ここには駐車場と案内図がある。登山者カードの記入用紙が置いてあるので、ここで記入も出来る。 道路を横断して柵沿いの登山道を登る。20分ほど登ると展望のいい休憩所。 ここから5分ほどで堀切口。ここにも登山者カード記入用紙が置いてある。

秋山集会所 堀切口入口 案内図
秋山集会所 堀切口入口 案内図
柵沿いに登る 堀切口 登山者カード
柵沿いに登る 堀切口 登山者カード


林道七ツ森線・堀切口から快適な登山道を25分ほど登ると見返坂。 見返坂を登ってゆくと最初に月舘口からのコースと出合い、次に椚平口からのコースと出合う。 見返坂からは南側〜西側の眺めがいい。一帯は木々が伐採されており、以前よりも眺めがよくなったようだ。 夏場は少々日差しが暑いだろう。休憩用のベンチもある。椚平口へ50mほど下った所にはトイレがある。 4月中旬、吾妻小富士の種まき兎の雪形が見えていた。

登山道 月舘口からのコースと出合う 椚平口からのコースと出合う
登山道 月舘口からのコースと出合う 椚平口からのコースと出合う
南西(那須連峰) 西南西(千貫森、安達太良山) 西(吾妻連峰)
南西(那須連峰) 西南西(千貫森、安達太良山) 西(吾妻連峰)


見返坂から15分ほど登るとカタクリ平。4月中旬、カタクリ平ではカタクリが見頃。 ここのカタクリはかなり盗掘されて数が減ったが、地元の方々の手でかなり復元されたようである。 カタクリ平の直ぐ上が山頂。コブシは満開だが、サクラはつぼみが膨らむ程度だった。山麓のサクラは満開だったので少々遅い。

カタクリ平 コブシ サクラ
カタクリ平 コブシ サクラ

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椚平口 ( 所要時間:椚平口入口から椚平口まで25分、椚平口から山頂までは35分 )

椚平口入口から20分ほど登ると椚平口。ここには「ふくしまの遊歩道50選 女神山探索路」の看板が立っている。 ここから民家脇の林の中の登山道を登ってゆく。右手に古い神社を見送り、直進する。 すぐに頭上が開け伐採地の中の登山道。20分ほど登ると丸太のベンチとトイレが見えてきて、見返り坂につく。

椚平口入口 案内図 椚平口
椚平口入口 案内図 椚平口
伐採地の中の登山道 トイレ 見返峠
伐採地の中の登山道 トイレ 見返峠


女神山の西麓(川俣町秋山地区)には樹齢四百年以上というエドヒガンザクラの「駒桜」があり4月中旬頃に満開を迎える。 少し遠いが歩いて行く場合は椚平口を利用すると近いだろう。運がよければ女神山の山開きの時にちょうど見頃を迎えるかもしれない。 遊歩道が整備され、休憩所もあるのでゆったりと観桜できる。 根元には風雪に耐え風化したお地蔵様や石碑があり、女神山同様に地元から愛されてきた長い歴史を感じる。 駒桜脇のカタクリ群落も中々見事。

[ 参考 ] 下向きがちなカタクリをしゃがんでのぞき込むと、「蜜標」という桜の形をした模様が見える。 虫に密の場所を教えるマークだそうだ。カタクリの群落にも「満開の桜」が隠れていると考えると面白い。

駐車場と休憩所 駒ザクラ 案内板
駐車場と休憩所 駒ザクラ 案内板
女神山と駒ザクラ お地蔵様や石碑 駒ザクラ脇のカタクリ群落
女神山と駒ザクラ お地蔵様や石碑 駒ザクラ脇のカタクリ群落

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