福島の山々 >> 北東部 >> 磐梯山 (1816.3m)  
会津富士、会津嶺ともいう。高僧徳一により慧日寺を中心とした仏教文
化が西麓に花開く前から山岳信仰の対象として崇められた霊峰。古名を
「いわはしやま(石梯山、磐椅山)」といい、天に繋がる石(磐)の梯
子に見立てられた。日本百名山に選定されている「宝の山」で、194
7年には第一回磐梯山山開きが開催されている。磐梯山周辺は一年を通
して賑わう北会津の観光のメッカとなっており、磐梯山も四季折々にそ
の姿を変え、特に新緑の季節と紅葉の季節は登山客で賑わう。活火山ら
しい景勝地となっている北側のカルデラ地形と裏磐梯の湖沼は1888
年(明治21年)の小磐梯の水蒸気爆発による大規模な山体崩壊と岩屑
(がんせつ)なだれで形成された。狭義には磐梯山と櫛ヶ峰、赤埴山に
分かれるが、三山の総称として磐梯山ということが多い。

● 福島の山々 ・・・ 北東部の地図  登山ルートと放射線量マップ
            読者からの登山情報など
● マピオン ・・・・ 磐梯山の周辺地図
● 国土地理院 ・・・ 1/25,000地形図:磐梯山 
● 市町村のサイト ・ 猪苗代町  磐梯町  北塩原村
● 観光協会等 ・・・ 猪苗代観光協会  裏磐梯観光協会
            裏磐梯ビジターセンター
● その他 ・・・・・ 宿泊施設・旅行・観光  登山用品
            ガイドブック
磐梯山
日本百名山東北百名山うつくしま百名山会津百名山

    交通:JR磐越西線「猪苗代」駅より、磐梯東都バスまたはタクシー利用
マイカー:裏磐梯登山口の場合、裏磐梯スキー場の駐車場を利用
     ※林道工事等によりスキー場駐車場を利用できない場合、林道途中または五色沼周辺の駐車場を利用
所要時間:裏磐梯登山口(1時間40分)噴火口(2時間)山頂(1時間)中の湯(2時間)裏磐梯登山口
他登山口:表登山口(猪苗代口)・・・表磐梯を堪能できる(南側なので夏場のスキー場歩きは少々暑い)
     翁島登山口・・・・・・・・ガレた展望の尾根を直登(ゴンドラ利用で時間短縮)
     川上登山口(南・北)・・・樹林帯を抜け火口原と櫛ヶ峰の西肩を経由して山頂
     八方台登山口・・・・・・・最も手軽な1100m地点からのスタート(山頂まで2時間)
     渋谷登山口・・・・・・・・櫛ヶ峰の東尾根の樹林帯を登る(標高差が最も大きい)
 山開き:毎年5月第2日曜日(日程は変更になる場合もあります)
     ※問い合わせ先は、猪苗代町商工観光課(0242-62-2117)
     ※福島県内の山開き日程の一覧

裏磐梯登山口(櫛ヶ峰西肩経由) (登山口標高:約840m、所要時間:山頂まで3時間40分)
 登山口(1時間)ゲレンデ上部(40分)川上登山口分岐(1時間)噴火口上部(20分)黄金清水(15分)弘法清水(25分)山頂

裏磐梯スキー場からのコースは登山者で混雑する八方台登山口とは異なり大変静か。 裏磐梯の荒々しい景色を心行くまで堪能できる周回ルートが可能なのでお勧めである。 裏磐梯登山口から1時間ほど歩くとスキー場ゲレンデ上部。 なお、スキー場クローズ期間中にスキー場駐車場を利用できる場合は歩きもかなり短縮される(要確認)。 スキー場ゲレンデ上部の東側に櫛ヶ峰を経由する噴火口方面の登山口、西側には銅沼(あかぬま)と中の湯を経由する登山口がある。 今回は、東側から入って山頂を目指し、中の湯と銅沼経由で西側から出てくる周回ルートとする。 初めは雑木林の中を歩くが次第にガレ道に変わる。

[追記 2012.06.02] 平成23年度より試行されていた携帯トイレの利用ですが、平成24年度より本格運用されます。 詳しくは東北地方環境事務所のページをご覧ください。

裏磐梯スキー場 ゲレンデ上部 案内板
裏磐梯スキー場 ゲレンデ上部 案内板
登山口(噴火口方面) 指道標 登山道
登山口(噴火口方面) 指道標 登山道


40分ほど歩くと「噴火口」の指道標がある。ここで川上登山口からのコースと出合う。 櫛ヶ峰と磐梯山の北側の荒々しい姿が間近に迫って迫力がある。表磐梯の穏やかな表情とは対照的である。 崩落の止まない火口壁の下で泥土に埋もれる木々が痛々しい。噴気も確認できる。 下り傾斜だった登山道は、次第に上り傾斜に変わり火口壁へ取り付く。

[参考] 1888年(明治21年)の大噴火で 小磐梯が吹き飛んだのはこの辺だろうか?500名近い人が亡くなったと云う。 1888年というとだいぶ前のような気がするが、地球規模のタイムスパンで考えると つい最近のことであろう。常に気を抜けない山域でもある。 磐梯山は今でも噴火の危険のある活火山であることを忘れてはならない。 念のため、入山前には火山情報を確認したい。

櫛ヶ峰 天狗岩方面 磐梯山北尾根
櫛ヶ峰 天狗岩方面 磐梯山北尾根
泥土に埋もれる木々 登山道 噴気
泥土に埋もれる木々 登山道 噴気
噴火口 川上登山口分岐 火口壁取り付き
噴火口 川上登山口分岐 火口壁取り付き


火口壁の登りは火口上部(櫛ヶ峰と磐梯山の鞍部)を目指しての急登となる。 雨天時は滑り易いので注意が必要だろう。地震や大雨の後は落石や土砂崩れ等にも注意したい場所である。 途中、北側を振り返ると火口原と銅沼そしてその先には桧原湖や五色沼が美しい。 荒々しい櫛ヶ峰も眼前に迫り裏磐梯らしい迫力がある。

火口壁の登り 火口原 櫛ヶ峰(1636m)
火口壁の登り 火口原 櫛ヶ峰(1636m)


火口上部は風が強い時が多いので注意が必要。ガレ場を少し登ると黄金清水。 冷たい水で喉を潤すことが出来る。水量も豊富である。ここから山頂までは40分程度。 7月上旬、イワカガミやアズマギクが綺麗であった。体力と時間に余裕があれば沼の平付近も散策したい。

沼の平・赤埴山 山頂方面 天狗岩
沼の平・赤埴山 山頂方面 天狗岩
黄金清水 イワカガミ アズマギク
黄金清水 イワカガミ アズマギク


火口上部から30分程で弘法清水。各登山コースの合流地点になっており山頂に至るには必ずここを通らねばならない(翁島コースを除く)。 ここには簡単な飲食や休憩ができる小屋が2つあり、登山客で賑わいを見せる。山頂までは25分程。 山頂には磐梯明神と刻まれた岩と平成四年に寄贈された新しい小さな祠がある。

[参考] 深田久弥の「日本百名山」(新潮社)の磐梯山の頁に、 「沼ノ平から旧河口壁を登りきると、草原風の広い尾根になり、やがて弘法清水という甘露の水の湧き出ている所へ着く。」 とある。深田久弥もこの弘法清水で喉を潤したことだろう。なお、深田久弥の辿った行程は次の通り。 (上り)猪苗代スキー場 → 鏡沼 → 沼ノ平 → 弘法清水 → 山頂。 (下り)山頂 → 弘法清水 → 中の湯 → (裏磐梯スキー場)→ 檜原湖。 表磐梯と裏磐梯を楽しめるコースである。

弘法清水(四合目) 弘法清水小屋 岡部小屋
弘法清水(四合目) 弘法清水小屋 岡部小屋
山頂直下の登山道 ショウジョウバカマ 山頂(五合目)
山頂直下の登山道 ショウジョウバカマ 山頂(五合目)


独立峰だけに山頂からは360度の雄大な大パノラマを堪能できる。 眼下には猪苗代湖が広がり、近くには吾妻・安達太良連峰、 遠くには飯豊連峰や南会津の山々が見渡せる。

南東(川桁山) 南(猪苗代湖) 南西(会津盆地)
南東(川桁山) 南(猪苗代湖) 南西(会津盆地)
北西(飯豊連峰) 北東(吾妻連峰・五色沼) 東(安達太良連峰)
北西(飯豊連峰) 北東(吾妻連峰・五色沼) 東(安達太良連峰)


帰りは中の湯より北へ分岐し裏磐梯スキー場へ戻る。 上の湯と下の湯は明治の大噴火で無くなり中の湯だけが残ったが、 90年代後半に中の湯は廃業し建物も閉鎖されている。中の湯から40分程で銅沼。 銅沼より西日に照らされた櫛ヶ峰と磐梯山を仰ぎ見る。

中の湯 櫛ヶ峰 磐梯山
中の湯 銅沼(櫛ヶ峰方向) 銅沼(磐梯山方向)

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表登山口(猪苗代登山口) (登山口標高:約710m、所要時間:山頂まで3時間40分)
 表登山口(1時間20分)天の庭(45分)赤埴林道分岐(10分)沼ノ平(45分)黄金清水(15分)弘法清水(25分)山頂

猪苗代スキー場の中央ゲレンデ入口が表登山口(猪苗代登山口)。スキーシーズン以外は大きな駐車場を無料で利用できる。 ここから指道標に従って、ゲレンデの西側の砂利道を延々と登ってゆく。 以前、夏場の晴れた日に歩いたことがあるが暑くて大変だった。 登山口から1時間ほど登ると「はやま第6リフト」終点。 ここから東側へ向きを変え少し歩くと「お馬返しゲレンデ」の上部。植生保護の為に立ち入り禁止のトラロープが張られていた。 ここには環境省が設置している登山者の計数装置があった。 計数装置の所から所々階段状に整備された道を15分ほど登ると「天の庭」(一合目)。猪苗代湖の眺めがよい。 ここからいよいよスキー場に別れを告げて山頂を目指す。

[参考] ■ 天の庭まで1時間以上登ったのにまだ一合目?と思われるかもしれない。 磐梯山の山頂は十合目ではなく五合目となっているので、ご安心を。 これには、往復で十合目とする説や、富士山の標高の半分とする説、噴火で吹き飛んだ本来の山頂が十合目など、諸説ある。 ■ 表登山口の手前には会津藩初代藩主の保科正之を祀る土津神社(はにつじんじゃ)や磐梯山山頂から遷座した磐椅神社(いわはしじんじゃ)が建っている。 詳細は「土津神社と磐椅神社」に記載。

表登山口(猪苗代登山口) スキー場左側の砂利道を登る 指道標
表登山口(猪苗代登山口) スキー場左側の砂利道を登る 指道標
はやま第6リフト終点付近 お馬返しゲレンデの上部 天の庭を目指す
はやま第6リフト終点付近 お馬返しゲレンデの上部 天の庭を目指す
天の庭(一合目) 指道標 ゲレンデを離れ山頂を目指す
天の庭(一合目) 指道標 ゲレンデを離れ山頂を目指す


赤埴山の南西尾根はガレ場が目立つ。6月中旬、オオバスノキやガクウラジロヨウラク、ヤマツツジ、サラサドウダンなど ツツジ科の花が見頃を迎えていた。 山頂はまだまだ先である。ここからは猪苗代湖の展望もよいので、小休止したい。 ガレ場を終え斜度が緩くなってくると赤埴山への分岐の指道標があるが、現在は廃道のようである。 赤埴山山頂の西側をトラバース気味に15分ほど進むとまた赤埴山山頂(二合目)への分岐がある。 赤埴山山頂への道を右に見て直進するすると、10分ほどで今度は赤埴林道への分岐。 赤埴林道への道も右に見て直進すると沼ノ平は近い。

[追記] 2011年11月12日時点、赤埴山山頂へのコース(分岐1)が通行可能になっています。 下の写真にある分岐1の指導標を覆い隠すロープは撤去され、登山道の刈り払いもされています。(最新情報は要確認)

ガレ場 オオバスノキ ガクウラジロヨウラク
ガレ場 オオバスノキ ガクウラジロヨウラク
赤埴山分岐1(<s>現在は廃道</s>) 赤埴山分岐2 赤埴林道分岐
赤埴山分岐1(現在は廃道 赤埴山分岐2 赤埴林道分岐
ツマトリソウ コケイラン アズキナシ
ツマトリソウ コケイラン アズキナシ


赤埴山を背にして、アキグミの白い花が目立つ平坦な登山道を少し進めば、磐梯山と赤埴山そして櫛ヶ峰に囲まれた広い沼ノ平の南端付近。 指道標があり、シナノキが一本生えている。盛夏でも木陰になり小休止によいだろう。西側には湿原が広がる。磐梯山の東壁も迫力がある。 6月中旬、登山道沿いのミズバショウには白い仏炎苞はほとんど見られない。5月下旬頃が見頃だろうか。

[参考] 沼ノ平は大同元年(806年)の2郷50村に大きな被害を与えた大噴火で形成されたといわれる。 ちょうど弘法大使(空海)が33歳で唐から帰国した年にあたる。

赤埴山と鏡沼 アキグミ 沼ノ平(南端付近)
赤埴山と鏡沼 アキグミ 沼ノ平(南端付近)
シナノキ 指道標 湿原
シナノキ 指道標 湿原
オオタチツボスミレ ミズバショウ エゾイワハタザオ
オオタチツボスミレ ミズバショウ エゾイワハタザオ


ダケカンバやスダヤクシュの目立つ登山道を暫く登ると渋谷登山口分岐。 渋谷登山口への道を右に見て直進すると、磐梯山と櫛ヶ峰の鞍部。ここで裏磐梯スキー場や川上登山口からのコースと出合う。 途中、サラサドウダンやナナカマド、ハクサンチドリの花が目立った。鞍部から山頂までは1時間ほど。

ダケカンバ スダヤクシュ 渋谷分岐
ダケカンバ スダヤクシュ 渋谷分岐
ナナカマド サラサドウダン ハクサンチドリ
ナナカマド サラサドウダン ハクサンチドリ

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翁島登山口 (登山口標高:約820m、所要時間:山頂まで3時間)
 翁島登山口(45分)石祠(15分)ゴンドラ終点分岐(1時間35分)天狗岩(25分)山頂

昭和の森(旧:天鏡台)の西側のゲートを、猪苗代リゾートスキー場側に抜けた所に翁島登山口がある。 登山口には広い駐車スペースと朽ちた案内図、登山者ボックスがある。 ここから乳下林道と何度か交錯しながら登ってゆく。 初めはメインゲレンデ(パノラマコース)西側の雑木林の中を登ってゆくが、 15分ほど登るとゲレンデを横切り、メインゲレンデ(パノラマコース)東側の雑木林の中の登りに変わる。

[参考] 昭和の森には昭和天皇御手植樹がある。昭和45年5月19日に開催された全国植樹祭で昭和天皇皇后両陛下が植えられたもの。 その後天鏡台は昭和天皇在位50年を記念して昭和の森と改名。森林公園として整備され、家族連れで楽しむのにもよい。猪苗代湖の眺望絶佳。

昭和の森 昭和天皇御手植樹 猪苗代リゾートスキー場
昭和の森 昭和天皇御手植樹 猪苗代リゾートスキー場
登山口前の駐車スペース 南側に猪苗代湖の眺めがよい 翁島登山口
登山口前の駐車スペース 南側に猪苗代湖の眺めがよい 翁島登山口
看板、登山者ボックス 案内図 乳下林道と何度か交錯
看板、登山者ボックス 案内図 乳下林道と何度か交錯


高度を上げるに従って南側の猪苗代湖の眺めがよくなる。 9月上旬、チゴユリやオオバクロモジ、ハナヒリノキの果実が目立つ。リョウブも目立つが名残り咲き。 ゲレンデを左に見ながらミズナラの目立つ雑木林の中を登ってゆく。 登山口から45分ほどで大岩の上に置かれた石祠の脇を通過。 石祠から15分ほどでスキー場のゴンドラ終点駅への分岐地点。

[参考] 猪苗代リゾートスキー場のゴンドラが稼働している時には利用すれば1時間ほど短縮できる。 ゴンドラ稼働時期は4月下旬から11月初旬頃まで。 平日でも稼働している時や土日でも運休している場合があるので、利用を検討する場合は事前に確認したい。

ゲレンデから猪苗代湖を眺める 指道標 チゴユリの果実
ゲレンデから猪苗代湖を眺める 指道標 チゴユリの果実
オオバクロモジの果実 石祠 ゴンドラ終点への分岐
オオバクロモジの果実 石祠(登山口から45分) ゴンドラ終点への分岐
ゲレンデ側から登山道への入口 ゴンドラ終点付近 猪苗代湖の眺めがよい
ゲレンデ側から登山道への入口 ゴンドラ終点付近 猪苗代湖の眺めがよい


ゴンドラ終点への分岐地点から少し上ると環境省の設置した登山者の計数装置がある。 やがてトラロープ頼りの岩場があるので慎重に通過すると、頭上が開けてガレ場(賽ノ河原)となる。 南側の展望がよいので、ぜひ視界の良い日を選んで登っていただきたい。 9月上旬、イワインチンやヤマハハコ、ウメバチソウの花が綺麗。イブキジャコウソウは名残り咲きで少し見られる程度。

登山者計数装置 トラロープ頼りの岩場 頭上が開けてくる
登山者計数装置 トラロープ頼りの岩場 頭上が開けてくる
イワインチン (岩茵陳) ヤマハハコ (山母子) ウメバチソウ (梅鉢草)
イワインチン (岩茵陳) ヤマハハコ (山母子) ウメバチソウ (梅鉢草)
キタゴヨウ(ヒメコマツ)の若い球果 イブキジャコウソウ (伊吹麝香草) ナナカマドの実
キタゴヨウ(ヒメコマツ)の若い球果 イブキジャコウソウ (伊吹麝香草) ナナカマドの実


ガレ場の大岩には白ペンキで四合目と書かれている。 磐梯山は山頂が五合目なので、一般的には八合目に相当する。 9月上旬、名残り咲きのホツツジが美しい。 四合目から5分ほど上ると天狗岩。弘法清水の先にも天狗岩があるので区別したい。 ここから見る猪苗代湖は、まさに天を映す鏡である。 天狗岩からガレ場を25分ほど上れば山頂である。

[参考] 10年以上前になるが2月下旬の積雪期にこのコースを登ったことがある。 アイゼンやピッケルなどの冬山の装備が必要となるが、銀嶺の眺望が見事でお勧めである。 猪苗代リゾートスキー場のゴンドラを利用すれば体力的にも楽。

ガレ場の直登 ホツツジ 天狗岩
ガレ場(四合目) ホツツジ 天狗岩
南東(額取山、郡山市街地) 南(猪苗代湖) 南西(大戸岳、小野岳、那須連峰)
南東(額取山、郡山市街地) 南(猪苗代湖) 南西(大戸岳、小野岳、那須連峰)
山頂直下のガレ場 コケモモの果実 エゾオヤマリンドウ
山頂直下のガレ場 コケモモの果実 エゾオヤマリンドウ


独立峰だけあって山頂からの眺望は素晴らしい。360度、遠望できる。 西側の猫魔ヶ岳の南斜面はアルツ磐梯スキー場、北斜面には裏磐梯猫魔スキー場。 猫魔ヶ岳の先には雄国沼と雄国山。遠方には飯豊連峰。 北側には裏磐梯の湖沼群と吾妻連峰。遠方には朝日連峰。 東側には櫛ヶ峰の東肩の先に安達太良連峰。南側には天鏡といわれる猪苗代湖。

[参考] 山頂にあるはずの三等三角点の標石は見当たらない。 国土地理院の「点の記」で磐梯山山頂に置かれた標石の現況欄を確認すると紛失したようで残念。(最新情報は要確認)

[追記] 2010年10月16日、三等三角点の標石が復旧しました。詳細はコラム「愛しの磐梯山」に記載。 2010年12月27日には国土地理院からGPS測量の新成果が発表され、磐梯山の標高は1818.61mから1816.29mに変更されました。

看板 山頂 石祠
看板 山頂 石祠
西(会津盆地) 北西(猫魔ヶ岳、飯豊連峰) 北(飯森山、桧原湖、朝日連峰)
西(会津盆地) 北西(猫魔ヶ岳、飯豊連峰) 北(飯森山、桧原湖、朝日連峰)
北東(吾妻連峰) 東(安達太良連峰) 南東(赤埴山、川桁山、額取山)
北東(吾妻連峰) 東(安達太良連峰) 南東(赤埴山、川桁山、額取山)

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川上登山口 (登山口標高:約715m、所要時間:山頂まで4時間)
 川上登山口・南(40分)川上登山口・北コース出合い(1時間20分)裏磐梯コース出合い(1時間)噴火口上部
 噴火口上部(20分)黄金清水(15分)弘法清水(25分)山頂

裏磐梯の玄関口ともいえるのが磐梯山の東麓にある川上温泉。ここにも磐梯山の登山口がある。 旅館や民宿、ペンションが数軒あるので登山のベース基地としても活用できるだろう。 日帰りで温泉に入れるのも嬉しい。 登山口は500mほど離れて川上登山口(南)と川上登山口(北)の二箇所あるが40分ほど歩くと合流する。 川上登山口(南)は湯泉神社から脇道を登ってゆく。登山口に駐車場があるが、「私有地につき無断駐車お断り」の看板があるので、 マイカー利用の場合は付近に適当な駐車スペースを見つけるしかない。50mほど歩くと指道標があるので、右へ分け入る。 すぐに不動滝分岐となる。登山道は左だが、直ぐ近くなので右へ進み不動滝を見て分岐まで戻り左へ進む。 オシダの目立つ登山道を登って行く。高度を稼いでいくとやがて北東側が開け、中吾妻山や西吾妻山、西大巓の眺めがよい。 6月上旬、サワグルミの花やタニウツギの花が咲いていた。田植え花ともいわれるタニウツギの花が咲くと、雪深い会津も田植えが始まる。

[参考] ■ 川上登山口(南)と川上登山口(北)は、各々、川上登山口(下)や川上登山口(上)という表記もされる。 また、川上登山口(南)を川上温泉登山口として、川上登山口(北)を単に川上登山口という場合もあり、少々紛らわしい。 ■トンボの名称も紛らわしい。写真のカワトンボは以前はヒガシカワトンボと言っていたが、近年DNA解析により分類が見直され、 ヒガシカワトンボとオオカワトンボは「ニホンカワトンボ」、ニシカワトンボは「アサヒナカワトンボ」となった。

[追記 2012.06.02] 川上登山口(南)は廃道となりましたので、川上登山口(北)をご利用ください。

川上登山口(南)遠景 川上登山口(南) 湯泉神社
川上登山口(南)遠景 川上登山口(南) 湯泉神社
指道標 ダビドサナエ 不動滝分岐
指道標 ダビドサナエ(雄) 不動滝分岐
不動滝 ニホンカワトンボ サワグルミ
不動滝 ニホンカワトンボ(雄) サワグルミ
オシダの目立つ登山道 ヒョウタンボク ミヤマガマズミ
オシダの目立つ登山道 ヒョウタンボク ミヤマガマズミ

川上登山口(北)は、川上登山口(南)から国道459号線を500mほど北進した所にある。 こちらにはマイカーなら数台収容できる駐車スペースがある。マイカー利用の場合はこちらの方が便利だろう。 登山箱と環境省が設置した入山者の計数装置があるところをみると、南口より北口の利用が多いのかもしれない。 オシダの目立つ小川沿いの登山道を登って行く。途中、左手に小さな沼(湯沼)を見る。 40分ほど登ると、川上登山口(南)からのコースと合流する。

[参考] ■川上登山口(北)からのコースは、 国土地理院の2万5千図に掲載されている破線より少し北側に変更になっているので注意(最新情報は要確認)。 ■2009年に登山口脇に「山の駅」がオープンした。農産物の直売所や食堂があるようなので、時間があれば立ち寄ってみるのもよいだろう。

川上登山口(北)遠景 川上登山口(北) 小川沿いの登山道
川上登山口(北)遠景 川上登山口(北) 小川沿いの登山道

川上登山口(南)から40分ほど登ると川上登山口(北)からのコースと合流する。 合流する前に小川を渡る。合流地点はカラマツ林が美しい。 6月上旬、林床にはヤグルマソウやベニバナイチヤクソウ、ツマトリソウ、クルマバソウが花を咲かせていた。 火口原が近づくとダケカンバや赤松の林が目立つようになる。 登山道にも火山岩が目立つようになるが、道は比較的平坦で歩きやすい。 6月上旬、イワナシの花はほぼ終わり、実をつけていた。 2009年6月22日の豪雨によるものだろうか、登山道が分断されており、少々迂回して進む。

小沢を渡る 川上登山口(北)コースと合流 合流地点を振返って
小沢を渡る 川上登山口(北)コースと合流 合流地点を振返って
ヤグルマソウ カラマツ林 ダケカンバの目立つ登山道
ヤグルマソウ カラマツ林 ダケカンバの目立つ登山道
赤松の目立つ平坦な登山道 イワナシ(実) 分断された登山道
赤松の目立つ平坦な登山道 イワナシ(実) 分断された登山道

火口原を暫く進む。火口原は泥が堆積しており踏み跡も不明瞭である。小動物の足跡が残っていた。ハクビシンだろうか。 雨の日などは泥濘になるかもしれない。 だだっ広い火口原では方向を見失わないように、赤ペンキや赤布、トラロープなどに気をつけたい。 霧などで見通しが利かない場合は地図やコンパスも時々確認した方がよいだろう。 泥濘はやがてガレ場に変わり、裏磐梯登山口からのコースと合流する。 火口壁が間近に迫り、荒々しい光景が広がる。少し遠くには噴気も見られる。 卵の腐ったような硫化水素の臭いがする。 6月上旬、エゾハルゼミの鳴き声が一帯に響き渡っていた。 土石流で分断された登山道を少々迂回して、再び樹林帯の中を登り火口壁へ取りつく。 火口壁から先は、裏磐梯登山口からのコースをご覧いただきたい。

[参考] ■川上登山口からのコースを利用する場合は最新情報や入山規制に気をつけたい。 2009年6月22日の豪雨で土石流が発生したのもこの辺だろう。雨天の時はとりわけ慎重に入山したい。

泥が堆積した火口原 小動物(ハクビシン?)の足跡 トラロープを参考に進む
泥が堆積した火口原 小動物(ハクビシン?)の足跡 トラロープを参考に進む
裏磐梯コースと合流(振返って) エゾハルゼミ エゾハルゼミの脱殻
裏磐梯コースと合流(振返って) エゾハルゼミ エゾハルゼミの脱殻
分断された登山道 ふたたび樹林帯の中へ 指道標
分断された登山道 ふたたび樹林帯の中へ 指道標

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八方台登山口 (登山口標高:約1194m、所要時間:山頂まで2時間)
 八方台登山口(30分)中の湯跡(1時間)お花畑(5分)弘法清水(25分)山頂

磐梯山ゴールドラインの最高地点が八方台。八方台駐車場から東側へ車道を渡った所に磐梯山の八方台登山口がある。 駐車場の奥(西側)には猫魔ヶ岳の登山口もあるので、新緑や紅葉の時期の週末は混雑する。 八方台登山口には登山箱と環境省が設置した入山者の計数装置がある。ブナ林の中の広い快適な登山道を登り始める。 10月上旬、八方台付近の木々は黄葉の見頃。 登山口から30分で中の湯跡。廃屋の手前では今も熱い温泉が湧き出ており、硫黄温泉特有の匂いがする。

[参考] ■磐梯山ゴールドライン(有料道路)は4月中旬頃〜11月中旬ごろまで開通している。 南側に源橋料金所、北側に桧原料金所がある。通行料は普通車で730円。 最高地点は八方台の1194m。 八方台より源橋側には、山湖台、滑滝展望台、とび滝展望台、まぼろしの滝、 桧原側には黄金平、望湖台などのビューポイントがある。なお、2013年7月24日で償還終了予定。 ■中ノ湯跡で卵の腐乱臭が異常に強い場合は火山性ガス(硫化水素や二酸化硫黄)の濃度が高いと考えられる。 廃屋近くに湧き出ている源泉付近には近寄らない方が無難。

磐梯山ゴールドライン 八方台駐車場 案内図
磐梯山ゴールドライン 八方台駐車場 案内図
八方台登山口 登山道 中の湯跡
八方台登山口 登山道 中の湯跡


中の湯跡付近にある小湿地帯の木道を歩き、木段を登ると間もなく裏磐梯登山口への分岐。 ここから登山道は次第に斜度がきつくなり、根張りが多くなってくる。 所々左側に崩落個所がありトラロープが張られているので、慎重に登りたい。 弘法清水に着くまでに北側の展望のよい箇所が2〜3箇所得られる。 桧原湖や吾妻連峰、小野川湖、秋元湖の眺めがよい。

木道 指道標(裏磐梯登山口への分岐) 根張りの多い登山道
木道 指道標(裏磐梯登山口への分岐) 根張りの多い登山道
北北西(桧原湖) 北北東(吾妻連峰) 東北東(安達太良連峰)
北北西(桧原湖) 北北東(吾妻連峰) 東北東(安達太良連峰)


次第に灌木帯に変わり頭上が開けてくる。 中の湯から1時間ほどで弘法清水とお花畑の分岐。 弘法清水へ直登するコースを右に見送り、左のお花畑の方へ進む。 お花畑は開放的な雰囲気が心地よい。 裏磐梯方面や沼ノ平方面の眺望もとてもよい。天狗岩と櫛ヶ峰が写真の1フレームにうまく納まる。 山頂方向に目を向けると、これから目指す弘法清水の弘法清水小屋や岡部小屋が見える。 弘法清水まではここから5分、弘法清水から山頂までは25分である。

お花畑分岐 天狗岩と櫛ヶ峰 山頂下に弘法清水を望む
お花畑分岐 天狗岩と櫛ヶ峰 山頂下に弘法清水を望む
お花畑全景(左) お花畑全景(中) お花畑全景(右)
お花畑全景(左) お花畑全景(中) お花畑全景(右)

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渋谷登山口 (登山口標高:約580m、所要時間:山頂まで4時間)
 スキー場入口(10分)スキー場(1時間10分)砂防ダム(1時間30分)沼ノ平(30分)黄金清水(15分)弘法清水(25分)山頂
 ※本ページでは、磐梯国際スキー場入口を渋谷登山口とさせて頂きました。


磐梯国際スキー場入口に渋谷登山口の看板がある。ここからまっすぐに延びた舗装路を10分ほど登ると、磐梯国際スキー場のセンターハウス。 マイカーの場合はスキー場の駐車場を利用できる。スキー場のゲレンデ内の砂利道を登り始める。第1リフト終点付近から、ゲレンデを一度離れる。 6月中旬、ハリエンジュ(ニセアカシア)の散った白い花で作業道は真白。暫くして、最終リフトの始点に至る。 環境省が設置した入山者の計数装置を過ぎると、ゲートと登山者カードを入れる登山箱がある。

磐梯国際スキー場入口 渋谷登山口の看板 スキー場センターハウス
磐梯国際スキー場入口 渋谷登山口の看板 スキー場センターハウス
ゲレンデ内の砂利道を登る 川桁山(振り返って) 第1リフト終点
ゲレンデ内の砂利道を登る 川桁山(振り返って) 第1リフト終点
作業道を登る 最終リフト始点 登山者計数装置
作業道を登る 最終リフト始点 登山者計数装置
ゲートと登山箱 カンボク ヤグルマソウ
ゲートと登山箱 カンボク ヤグルマソウ


作業道を暫く登ると右手に砂防ダムが見えてくる。沢水で濡れた作業道を進むとすぐに渋谷登山口の看板がある。 狭義にはここが渋谷登山口となるだろう。ここを右に入り、三度ほど作業道と交錯しながら登山道を登ってゆく。 ナナカマドとダケカンバの大木が目立つ。 6月中旬、登山道沿いにはタニウツギ、タニギキョウ、ベニバナイチヤクソウ、ウラジロヨウラクの花が目立った。

砂防ダム 沢水で濡れた作業道 渋谷登山口の看板
砂防ダム 沢水で濡れた作業道 渋谷登山口の看板
ムラサキサギゴケ 登山道 作業道と交錯
ムラサキサギゴケ 登山道 作業道と交錯
ナナカマドの大木 ダケカンバの大木 タニウツギ
ナナカマドの大木 ダケカンバの大木 タニウツギ
タニギキョウ ベニバナイチヤクソウ ウラジロヨウラク
タニギキョウ ベニバナイチヤクソウ ウラジロヨウラク


頭上が開けてくると磐梯山が見えてくる。赤ペンキでの案内目印も付けられている。 6月中旬、ハクサンチドリ、コウリンタンポポ、エゾイワハタザオの花が咲いている。 ガレた登山道に変わると、ミネヤナギや背丈の低いウラジロヨウラク、マルバシモツケ、イワカガミ、 そして磐梯山の固有種であるバンダイクワガタが目立つ。 磐梯山の東壁が間近に見えてくると沼ノ平も近い。

磐梯山が見えてくる 赤ペンキ 琵琶沢
磐梯山が見えてくる 赤ペンキ 琵琶沢
ハクサンチドリ コウリンタンポポ エゾイワハタザオ
ハクサンチドリ コウリンタンポポ エゾイワハタザオ
ミネヤナギ 背丈の低いウラジロヨウラク マルバシモツケ
ミネヤナギ 背丈の低いウラジロヨウラク マルバシモツケ
イワカガミ バンダイクワガタ 磐梯山東壁
イワカガミ バンダイクワガタ 磐梯山東壁


櫛ヶ峰を右に見ながら沼ノ平の中を進む。6月中旬、矮小化したヒメコマツ(キタゴヨウ)の薄紫色の花やレンゲツツジの群落が見頃。 1406mピーク付近では、磐梯山東壁と櫛ヶ峰の迫力ある姿がどちらもよく見える。活火山のエネルギーを体で感じる。 天狗岩方向を見ると踏み跡があるので進んでゆく。道端にはアカモノの可憐な花が目立つ。 間もなく表登山口(猪苗代登山口)からのコースと出合う。

ヒメコマツ(キタゴヨウ)の雄花 レンゲツツジの群落 櫛ヶ峰
ヒメコマツ(キタゴヨウ)の雄花 レンゲツツジの群落 櫛ヶ峰
1406mピーク 磐梯山東壁 天狗岩
1406mピーク 磐梯山東壁 天狗岩
天狗岩方向へ延びる踏み跡 アカモノ 猪苗代登山口からの道と出合う
天狗岩方向へ延びる踏み跡 アカモノ 猪苗代登山口からの道と出合う


ムラサキヤシオの名残咲きを見ながらガレ場を登ると磐梯山と櫛ヶ峰の鞍部。 ここで裏磐梯スキー場や川上登山口からのコースと出合う。三合目の石標があり、ミヤマキンバイの群落も見られる。 鞍部の北側の火口壁は深く崩れ落ち、その先には火口原が広がる。銅沼の先には桧原湖が見える。 鞍部から7〜8分ほど登った所には黄金清水がある。冷たく水量も豊富でとてもうまい。天狗岩の眺めもよい。 ここから15分ほどで弘法清水。弘法清水から眺望の山頂までは25分ほどである。

ムラサキヤシオ 川上コース出合い 櫛ヶ峰
ムラサキヤシオ 川上コース出合い 櫛ヶ峰
銅沼と桧原湖 ミヤマキンバイ 三合目の石標
銅沼と桧原湖 ミヤマキンバイ 三合目の石標
黄金清水 天狗岩 山頂を仰ぎ見る
黄金清水 天狗岩 山頂を仰ぎ見る



山頂からの360度パノラマ展望シミュレーション (A4印刷対応はこちら



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