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坂下ダムは熊川支流の大川原川に昭和48年(1973年)に完成した灌漑用のダム。
東京電力福島第一原子力発電所の原子炉沸騰用水としても供給されている。
このダムの管理事務所を1km程西へ過ぎた所が登山口となる。
20台以上は駐車できそうな立派な駐車場とトイレがある。
4月中旬〜下旬は湖畔の桜並木が見事で花見に訪れる人も多い。
駐車場脇の鳥居を潜り100m程登ると、ここが正式な登山口だろうか、
登山者記入帳台があり中にノートとボールペンが入っている。記帳して入山開始。
[ 追記 2007.02.12 ] 登山道や展望台、標識等が整備された様です。読者からの登山情報などをご覧ください。(最新情報は要確認)
[ 追記 2023.06.12 ] 登山道は、立ち入り禁止となっている様です。読者からの登山情報などをご覧ください。(最新情報は要確認)
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最初は杉林の少し薄暗い中の登山となる。坂がきつく馬も悲鳴をあげたという「啼き啼き坂」は30分程のきつい登り坂。
「坂の上の道」は旧:会津街道として昔は「鉄の径、塩の径」として三春〜大熊間を人々が往来していたようであるが、
今はひっそりとして往時の面影はどこにもない。
しばらく歩くと、「三峰山と大倉山」の案内板があるがその方向は木々が邪魔をして中々見えない。
「桜窪」はかつて板付観音の一の鳥居があり山桜が一面に咲いていた見事な場所だったようである。
「姥懐」は真冬でも冷たい西風があたらず母親の胸に抱かれているように暖かいことからこのような名前が付いたとの説明書きがある。
確かにこの辺は無風で真冬でも暖かい。
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喉が渇いてきた頃ちょうど清水があらわれる。水量も豊富で中々旨い。
説明書きによると「参詣清水(さんけいしみず)」とは板付観音にお参りにくる人々が使用したことに由来するとある。
ここは山頂への分岐点ともなっており左側のコースをとり、帰りは右側のコースから降りてくることとする。
「板付観音」は「その昔、坂上田村麻呂の馬がここで谷底に落ち死んでからというもの
馬を引いてここを通ると谷底から悲しげな泣き声がし馬が谷底に転げ落ち死んでしまうことが続いたので
供養の為に観世音を祀った」とある。
ここを過ぎると「ロマンの広場」という眺望の休憩所があり、東側〜南側の展望が見事。
近くには立派な林道が通っているのでこの付近までは来るまで通ることも可能と思われる。
4〜5月はカタクリの花なども見事ときくので、それを楽しみに登るのもいい。
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山頂への取り付きの所には道を行き過ぎないように案内板がある。
距離はさほどでもないがトラロープ頼りの急登を終えると山頂に着く。
途中、「天狗岩」と呼ばれる大岩がある。かつてはこの山は山嶽信仰の場として修験者が修行していた山。
説明書きによると、「異様な姿で岩から岩へ飛び移る修験者を天狗が宙を舞っているように見えたことからこの名が付いた」という。
天狗岩の上の尾根を少し行った所が山頂。一等三角点があるが残念ながら木々が遮って展望はない。
冬場であれば枝の間より少し垣間見ることが出来る程度。
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山頂から少し東にある眺望の場所が「望洋台」。
その名の通り、太平洋の大海原を心行くまで堪能できる。
双葉町との境付近の海岸近くに白く遠望できる立派な建物は、東京電力福島第一原子力発電所(通称:1F)。
ここから下山して「参詣清水」の所を経由する回遊コースをとり、登山口へ戻る。
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