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JR磐越西線「川桁」駅利用の場合は、本数が少ないので時刻表をよく確認したい。
リゾートホテル「リステル猪苗代」の南側、観音寺の建っている所が観音寺林道の起点。
カラ松林の中を途中、小白津林道を左に見て終点まで入る。林道は通常はマイカーでも終点まで入れるが、
大雨などの影響を受けやすく荒れている時もあるので、
オフロード車でないと終点までは困難な場合もある。林道終点には乗用車3〜4台程度の駐車スペースがある。
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初めは観音寺川沿いの沢音を聞きながらの爽快な登山となるが、沢をつめた辺りから急な登りに変わる。
古びた太い鋼製ワイヤーが所々残るが、昔この付近にあった石英採掘鉱山の名残りだという。
やがて天狗角力取山との鞍部(小田峠)に着くのでここで小休止。南側の展望がいい。
天狗角力取山へはここから東の尾根にとりつき藪をこぐ。ここから川桁山山頂までは急登の連続で着実に高度を稼ぐ。
山頂直下の岩の多い登山道ではイワナシやアカモノが多く自生している。花の季節に登れば楽しめるだろう。
途中、北側〜南側の展望を楽しめる。ここから眺める天狗角力取山と天狗のハゲも中々いい。
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訪れる登山者の少ない静寂の中にある山頂は灌木に囲まれて小狭い。
南西方向に広がる天鏡・猪苗代湖は陽の光を反射して美しく輝いている。磐梯山も西に見える。
大気の透明度が良ければ、那須連峰、甲子連峰、南会津の山々を指呼できるだろう。
以前はよく見えた北側の吾妻連峰は最近は木々が少々視界を遮りあまりよく見えない。
安達太良山や額取山などと同様に強風が吹き荒れることがあるので、
天候の変化に対応できる装備が望ましい。
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下りは周回コースを検討する。千石川登山口へ下るのが一般的だが車道歩きが長くなる。
今回は利用の比較的少ないリステルのスキーゲレンデへ下りるケースをご紹介する。
先ずは山頂から西側の尾根を下る。途中(1192mピーク)までは千石川コースと同じである。
1192mピークに千石川登山口とリステル猪苗代への分岐があるので、南側に延びる尾根上の道へ進む。
指道標には「ふるさと林道」とある。利用する人が比較的少ないので踏み跡が薄かったり少々籔っぽい所もあるが、
尾根の上を下るだけなので迷うことはない。赤布が随所にあるので安心感はある。
南側なので日の入りの早い晩秋でも比較的登山道が明るいのが嬉しい。
途中、イワウチワの群落があった。満開の時に訪れたいものである。
高度770mくらいの地点にリステル「天狗の森」(東側)とスキーゲレンデ(西側)の分岐がある。
ここではスキー場のゲレンデの方に下りることとする。
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九十九折りの道を下りると間もなくゲレンデに出る。ちょうどホテルから延びる長いリフトの終点付近。
あとはここから登山口へ戻ることになるが、ホテルで入浴していくのもいいだろう。
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内野地区の長瀬小学校を過ぎて別荘地の中の緩やかな道を登っていくと赤松の大木の近くに鳥居と祠がある。
ここが千石川登山口となる。マイカー3〜4台くらいの駐車スペースがある。
山の神様に登山の無事を祈って登山を始める。空に向って真っ直ぐ伸びたカラ松林が気持ち良い。
暫く進むとY字路となるので右を選ぶ。段々道が細くなり車輪跡もなくなる。
[ 参考 ] 何と無く視線を感じて見上げたら、上からカモシカがこちらを興味ありげに見ていた。
カモシカが棲息できる豊かな森がある証拠である。大切にしなければならない。
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西尾根が中心の千石川コースは比較的緩やかな登りが多いが、尾根にとりつく辺りは
三十八転び坂と呼ばれる滑りやすい急登となるので注意が必要。三十八転び坂付近から山頂直下までは見事なブナ林である。
晩秋ともなれば登山道はブナなどの落ち葉の絨毯でクッションがあり膝にも優しい。
やがて山頂が見えてくればもう直ぐである。
[ 参考 ] 三十八転び坂について通りかかった地元のグループに伺ったところ、
人によっては三十三転び坂とか四十八転び坂と呼ぶようである。
本当の名称は何が正解だろうか。七転び坂などいかがか。私は二度足を滑らして転びそうになったが・・・。
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