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広域基幹林道「七ヶ岳」線が黒森沢と交錯する所に刈野畑橋(かのはたはし)がある。
刈野畑橋から北へ50mほどの所に黒森沢登山口(護摩滝登山口)がある。
登山口の前には広い駐車スペース(広場)がある。
黒森沢登山口からは黒森沢方向に延びる作業道を登っていく。
20分ほど歩くと作業道が右カーブする所に護摩滝入口があるので、
ここで広い作業道を離れてぬかるんだ登山道を登っていく。
[ 追記 2018.06.11 ] 平成27年9月の関東東北豪雨の影響で入山禁止となっていた
「黒森沢登山口」「下岳登山口」の復旧工事が完了し、平成30年6月17日の山開きより利用可能となります。
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指道標に従いながら小沢と二度ほど交錯しダケカンバ林を過ぎると黒森沢へ降り立つ。
渡渉して右岸をすこし登った後、ガレた沢の中をバランスに注意しながら10分ほど登ると護摩滝。
扇状に広がった三段20mほどの美しい滝。
フィックスロープが随所にあるので通常の登山靴でも登れるが、沢登り用のシューズの方がより安全だろう。
[ 参考 ]
滑るのが心配な場合は、沢登り用シューズや渓流タビ、ワラジの使用をお勧めします。特に下りの場合は注意が必要です。
一時的には、登山靴に荒縄やタオルを巻いたり軍足をかぶせると滑り難くなります。濡れた時の替えの衣類も用意しておくと安心です。
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護摩滝は三点確保もし易くフリクションもあるので比較的登り易いが、
左岸に巻き道もあるので状況に応じて利用したい。
三つ目のテラスまで登ると左岸から巻き道を合わせる。
ここからは斜瀑に変わるがまだ所々滑り易いので注意しながら登る。
長い斜瀑が終わると平坦な流れにかわり暫くすると沢を離れ左手の枯沢を登る。
沢を離れてから15分ほどで尾根。ここでたかつえスキー場からのコースに出合う。
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尾根を5分ほど登ると山頂(一番岳)。途中、賽の河原で羽塩登山口からのコースを合わせる。
一等三角点のある山頂は小狭いが眺望千里。360度の見事な展望を心行くまで堪能できる。
[ 参考 ] 福島県には一等三角点は全部で25箇所、県境(他県所有)も含めると31箇所。
ご興味のある方は福島県の一等三角点一覧をご覧ください。
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山頂(一番岳)での眺望を堪能したら下岳(七番岳)を目指して縦走路を進む。
アップダウンは少し疲れるが、眺望がよく開放的で気持ちいい。
三番岳には明治時代の農商務省山林局の標石が設置されている。
四番岳で上岳(一番岳)方向を振り返る。恐竜かゴジラの背中のような山並みが面白い。
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五番岳の山頂にはイヌガヤの大木。縦走する登山者を出迎えてくれているよう。
樹木に囲まれ展望がよくない六番岳のピークを越えると、目指す下岳が近くに見えてくる。
下岳(七番岳)は看板があり三角点(1509.8m)が設置されている。眺望もいいのでここで小休止。
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下岳(七番岳)で眺望を楽しみ小休止したら、下岳登山口を目指す。
地図で分かる通りここでピークは終わりではなく、実際にはあと二つの小ピークを越えて行く。
下岳の山頂から30分ほどで古内(古今)登山口を右に分ける。
初めはトラロープ頼りの滑り易い急登だが、次第に斜度は緩くなる。
上岳(一番岳)山頂から2時間ほどで下岳登山口に着く。
黒森沢登山口に車を駐車した場合は、ここから林道を30分ほど歩いて戻る。
オフロードバイクの往来が意外と多いので気をつけたい。
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南会津町の羽塩地区にて阿賀川に架かる七森橋を渡り喜三郎小屋の三叉路を右折して広域基幹林道「七ヶ岳」線を北進。
喜三郎小屋から6kmほど進むと岳越橋(だけこしはし)。岳越橋からさらに1kmくらい北進すると左手に古今登山口(古内登山口)が見えてくる。
林道を挟んで麓の古今地区(古内地区)へ下山するコースの入口を指し示す為だろうか、「古今下山口」と書かれた看板もある。
ここの登山口から50mほど進み左カーブを曲がった所には駐車スペースがあり、林道の開通記念碑も建っている。
南西方向に下岳の眺めがいい。
[ 参考 ]
■会津鉄道を利用の場合、「会津山村道場」駅から古今地区を経由して奥会津博物館への道を通り、長沢林道または高倉山林道を利用して七ヶ岳林道に入るのが近い。
林道は分かり難い箇所があるので、事前に地図でルートをよく確認しておきたい。
■奥会津博物館は奥会津の歴史や文化がよく分かるので時間が許せば立ち寄りたい。奥会津博物館の敷地内にありレストランとして活用されている山王茶屋の建物は、
英国の女性旅行家イザベラ・バードも立ち寄ったかもしれない。
ご興味のある方は、「イザベラ・バード 『日本奥地紀行』 福島県会津地方での行程」をご覧ください。
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古今登山口から1.5kmほど北進すると、普通林道「富貴沢」線の青い看板が右手に見えてくる。
左カーブを曲がると三叉路の広場となっており、左手に下岳登山口の白い標柱が立っている。
[ 参考 ]
富貴沢林道は会津鉄道「会津荒海」駅から富貴沢に沿って延びる林道。途中、藤生観光わらび園の中を通る。
下岳登山口から徒歩で会津鉄道を目指す場合には富貴沢林道を利用するのも選択肢の一つだろう。
[ 追記 2018.06.11 ] 平成27年9月の関東東北豪雨の影響で入山禁止となっていた
「黒森沢登山口」「下岳登山口」の復旧工事が完了し、平成30年6月17日の山開きより利用可能となります。
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国道121号線の糸沢地区で阿賀川に架かる七森橋を渡り舗装された車道を3.8kmほど進むと七ヶ岳林道の分岐。
喜三郎小屋が立っている。ここの三叉路を右へ行くと古内登山口(6.5km)、下岳登山口(8.1km)、黒森沢登山口(10.6km)。
羽塩登山口は三叉路を1.1kmほど直進する。程窪川に架かる章吾橋のすぐ先が羽塩登山口。
登山口からは南会津でも有数の規模を誇るシラカバを中心とした雑木林の中の歩きとなる。
林の中の登山道は夏でも比較的涼しく、10月下旬は黄葉が見事。
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雑木林の中の登山道を10分ほど歩くと沢と交錯する。
沢沿いの登山道を20分程歩くと平滑沢の沢歩きに変わる。防水のしっかりした登山靴を履いていきたい。
難所にはフィックスロープがあるが、ぬるぬるして滑り易い所もあるので転倒には十分気をつけたい。
1時間程すると沢の源頭部近くで沢を離れ、急登で着実に高度を稼ぐ。
[ 参考 ]
滑るのが心配な場合は、沢登り用シューズや渓流タビ、ワラジの使用をお勧めします。特に下りの場合は注意が必要です。
一時的には、登山靴に荒縄やタオルを巻いたり軍足をかぶせると滑り難くなります。濡れた時の替えの衣類も用意しておくと安心です。
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山頂の直下では岩場に変わり、主尾根に出た所が賽の河原。沢を離れてから40分弱くらい。
ここでたかつえスキー場からのコースや黒森沢(護摩滝)登山口からのコースと合流する。
その昔、幼い子供を亡くした木こりの夫婦がここに亡き我が子の声を聞きに来た…という。
この辺一帯はシャクナゲが自生しており、6月はきれいな花を咲かせる。
東〜南西方面の眺望がよく、釈迦ヶ岳や日光連山、燧ヶ岳などを指呼できる。
腰掛けられる岩がたくさんあるので休憩は山頂よりも賽ノ河原の方がお勧め。
賽の河原の直ぐ上が一等三角点のある山頂(一番岳)。
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国道352号線の八総地区に会津高原入口の看板がある。
ここから高杖スキー場(たかつえスキー場)を目指す。2kmほど進みペンション・民宿街を通り抜けると高杖登山口(たかつえ登山口)。
登山口の看板と案内図がある。マイカーはアストリアロッジ前の大駐車場を利用できる。
木工センターなどの体験施設もあるので時間があれば立ち寄ってみるのもいいだろう。
大駐車場からヘアピンカーブを登っていくと右手に会津アストリアホテル。その先に登山者カード入れがある。
[ 参考 ]
ホテル近くには会津バスのバス停「高杖スキー場」があり、会津鉄道「会津高原尾瀬口」駅や「会津田島」駅などから乗降できる。
但し、バスの便数は少ないので注意。(最新情報は要確認)
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登山者カード入れの所から、右手にスキー場のゲレンデを見ながら作業道を登っていく。
800mほど登ると、沢コースの分岐。今回は天候にも恵まれたので往路に沢コースを利用することにした。
但し整備された登山道ではないので、家族連れや慣れない方、天候が悪い時などはそのまま作業道を利用することをお勧めする。
分岐から100m程進み最初の砂防ダムを左手奥に見送る。さらに200m程進むとまた砂防ダムがある。ここで沢は二又に分かれるので右側の沢を登っていく。
流れの右岸や左岸を交錯しながら石伝いに登っていく。夏場の暑い時などは作業道よりは涼を得られるだろう。
300mほど進むと右上にレストラン「ラ・ネージュ」の建物が見えてくる。
この先も沢コースは続くが、今回はここからスキー場ゲレンデ内の作業道へ戻る。
「ラ・ネージュ」の裏手には沢からゲレンデに上がる道があるので利用する。
「ラ・ネージュ」から作業道を500mほど進むとカフェテリア「ハイランド」。
「ハイランド」からゲレンデ内の作業道を1km余り黙々と進むと、第3ペアリフト終点付近。
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第3ペアリフトのケーブル下を通過すると第6リフトの乗り場。作業道脇には指道標が立っている。
ここからスキー場の林間コースも兼ねた作業道を登っていく。
800mほど作業道を進むとゲレンデを大きく横断する。この地点では南西側が開け、燧ヶ岳や会津駒ヶ岳の眺めがいいので小休止。
そしてさらに作業道(林間コース)を200m程進むと大きなヘアピンカーブ。ここには「七ヶ岳登山口」の標柱が立っており、作業道と登山道に分かれる。
どちらを選んでもいいが、作業道を選んだ場合は電波塔を経由することになる。
今回、往路は登山道を選び、帰りに電波塔に立ち寄って作業道を下ることにした。ダケカンバの目立つ登山道を5〜6分ほど登ると尾根上に出る。
ここで初めて七ヶ岳(一番岳)山頂を望める。東側が開け、那須連峰や釈迦ヶ岳などを遠望できる。
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尾根上に出てから400mほど進むと、電波塔への分岐地点。
分岐点から電波塔裏手までは50m足らずだが、少々藪気味のこともあるので気を付けたい。
今回は電波塔には帰りに寄ることにして、先ずは山頂(一番岳)を目指す。
ここからはアップダウンがあるが気持ちいい縦走路。体力と時間に余裕がある方は、山頂(一番岳)を経由して下岳を目指せる。
電波塔分岐地点から700mほど進むと黒森沢からの道を合わせる。
さらに100mほど進むと賽ノ河原。ここで羽塩からの道を合わせる。
賽ノ河原から100mほど進むと七ヶ岳(一番岳)山頂。大きな看板と一等三角点がある。
山頂から北側には下岳への縦走路が続く。
山頂からは360度の大パノラマが展開し、数々の名峰を指呼できる。
看板や一等三角点がある所では、灌木があるために西側を眺望し難いが、場所を少し移動すれば眺望が開ける。
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