福島の山々 >> 南西部 >> 斎藤山 (1278.3m)  
南会津町の長野地区のシンボル的存在。重量感のある尾根を持ち、どっ
しりと構えた貫禄ある山容は存在感がある。阿賀川(大川)沿いの国道
121号線(日光街道、会津西街道)からも直ぐに山座同定できる。雷
神様ルートと早生栗ルートが出合う見晴台や山頂直下のヘリポートから
の眺望はとてもいい。訪れる登山者も比較的少なく静かな登山を楽しめ
るのも魅力。中腹まで延びる通信施設の保守用道路を利用すれば手軽に
山頂に立つことも可能。積雪期には山スキーを楽しむ人々も訪れる。

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斎藤山
うつくしま百名山 会津百名山

    交通:会津鉄道「会津長野」駅より、徒歩3分
マイカー:会津鉄道「会津長野」駅に2〜3台の駐車スペースあり
     ※ふれあい登山のイベント時は、林業研修センターの駐車場を利用
所要時間:会津鉄道「会津長野」駅(5分)雷神様ルート入口(1時間20分)見晴台
     見晴台(10分)山頂登り口(1時間)ヘリポート(3分)山頂
     山頂(50分)見晴台(20分)早生栗(10分)早生栗ルート入口(3分)会津鉄道「会津長野」駅
他登山口:保守用道路終点(山頂登り口)
イベント:毎年10月第3日曜日、斎藤山ふれあい登山「全国のサイトウさんいらっしゃい!」
     ※問い合せは、南会津町観光物産協会(0241-62-3000)


雷神様ルート( 登山口標高:約530m、所要時間:山頂まで2時間30分 )

会津長野駅の北側玄関から農道を400mほど西進すると林業研修センター近くの踏切。踏切を南側へ渡るとT字路。 ここが雷神様ルートと早生栗ルートの分岐点。 雷神様ルート、早生栗ルートは、2009年の第1回ふれあい登山で整備されたルート。 今回は雷神様ルートから上り早生栗ルートを下りるので、左へ進む。 400mほど東進すると雷神様ルート入口。A1と書かれた標柱が立っている。 ここを150mほど南進すると、雷電神社参道入口。こんどはA2と書かれた標柱が立っている。 薄暗い杉林を登っていくと水路と交わる。水路を超えると雷電神社の石碑が建っている。 神社に立ち寄らない場合はそのまま直進だが、立ち寄る場合は右へ進む。 すぐに雷電神社の鳥居があり、石段を登り詰めると雷電神社がある。 参拝したら、先ほど水路を越えた所まで戻り、南進する。左手は「らいじん野鳥の森」となっており、木々には巣箱が設置されているのが見える。

会津長野駅 農道を西進し踏切を渡る 雷神様Rと早生栗Rの分岐点
会津長野駅 農道を西進し踏切を渡る 雷神様Rと早生栗Rの分岐点
雷神様ルート入口 標柱(A1) 雷電神社参道入口
雷神様ルート入口 標柱(A1) 雷電神社参道入口
標柱(A2) 杉林の中を登る 神社は水路を渡り右
標柱(A2) 杉林の中を登る 神社は水路を渡り右
鳥居 雷電神社 らいじん野鳥の森
鳥居 雷電神社 らいじん野鳥の森


広い作業道を進んでいくと分岐点。標柱(A3)があり左へ進む。 間もなく道は狭くなり細い小沢を横切ると登山道となる。 樹名板を楽しみながら登っていくとやがて支尾根を目指す九十九折りの短い急登となる。 支尾根に上がると標柱(A4)が立っている。 快適な尾根道を登っていくと次第に斜度がきつくなりトラロープも出てくる。 標柱(A5)の所までくると見晴台は直ぐ近く。

分岐を左 標柱(A3) 指道標
分岐を左 標柱(A3) 指道標
樹名板(モミ) 支尾根に上がる 標柱(A4)
樹名板(モミ) 支尾根に上がる 標柱(A4)
樹名板(ウリハダカエデ) トラロープ 標柱(A5)
樹名板(ウリハダカエデ) トラロープ 標柱(A5)


標柱(A5)から15分くらいで見晴台。 西側の田島地区や北側の長野地区の眺めがよく、林業研修センターや会津長野駅も確認できる。 丸太で作った椅子やベンチが置かれており簡易トイレもある。一段高い所には四等三角点の標石が設置されている。 東側には小野岳や大戸岳、二岐岳も指呼できる。

見晴台 指道標 四等三角点
見晴台 指道標 四等三角点
西(田島地区) 北(長野地区) 東(下郷町)
西(田島地区) 北(長野地区) 東(下郷町)


見晴台から広い作業用道路を10分ほど南進すると、山頂登り口(保守道路終点)。 標柱(C1)が立っている。 雷神様ルートと早生栗ルートが整備されるまでは、ここからのスタートが一般的だった。 ここからサワグルミの目立つ登山道を登っていく。 黒いプラスチックの階段が東電の巡視路であることを感じさせる。 ここから主尾根に上がるまでは九十九折りの急登となる。 ブナやミズナラが目立つようになりクロベの大木の所まで来た所で、カモシカと出合ったが撮影できなかった。 主尾根に上がると標柱(C2)が立っている。ここからは山頂まで快適な尾根道が続く。

山頂登り口へ 山頂登り口(保守道路終点) 標柱(C1)
山頂登り口へ 山頂登り口(保守道路終点) 標柱(C1)
サワグルミの目立つ登山道 プラスチックの階段 樹名板(ミズメ)
サワグルミの目立つ登山道 プラスチックの階段 樹名板(ミズメ)
ブナが目立つ プラスチックの階段 クロベ(ネズコ)の大木
ブナが目立つ プラスチックの階段 クロベ(ネズコ)の大木
主尾根に上がる 標柱(C2) 指道標(山頂まで0.5Km)
主尾根に上がる 標柱(C2) 指道標(山頂まで0.5Km)


尾根の地下には東京電力のケーブルが埋設されており所々に「東電地中ケーブル」と書かれた標石がある。 快適な尾根道を7〜8分登っていくと鉄塔と反射板が見えてくる。 鉄塔は東京電力の通信塔(斎藤山中継所)だが、反射板は福島県消防防災課の反射板。 反射板の直ぐ上がヘリポート。北側〜東側の眺望がとてもいい。 北側には、小野岳、大戸岳。条件がよければ吾妻連峰、磐梯山、安達太良連峰が遠望できる。 東側には、二岐山や大白森山、小白森山、観音山、旭岳、三倉山、大倉山、三本槍岳など、甲子連山や裏那須の名峰を楽しめる。 山頂は小狭いので、大人数のグループで休憩する場合は山頂よりもこちらのヘリポートの方がお勧め。

東電地中ケーブルの標柱 東電の通信塔(斎藤山中継所) 福島県消防防災課の反射板
東電地中ケーブルの標柱 東電の通信塔(斎藤山中継所) 福島県消防防災課の反射板
ヘリポート 西(田島地区) 北北東(小野岳・大戸岳)
ヘリポート 西(田島地区) 北北東(小野岳・大戸岳)
北東(二岐山方面) 東北東(旭岳・三倉山方面) 東(摺ヶ沢山方面)
北東(二岐山方面) 東北東(旭岳・三倉山方面) 東(摺ヶ沢山方面)


ヘリポートからゆるやかな鞍部を経て3分ほどで山頂。二等三角点や展望風景板がある。 以前は眺望があまり得られなかったが、ふれあい登山のイベントが始まってから山頂南側の斜面が少し伐採されて眺望がよくなった。 南側〜西側の眺望がよく、男鹿岳や荒海山、七ヶ岳などの名山を遠望できる。 条件がよければ燧ヶ岳や日光連山の眺望も楽しめる。

標柱(C3) 鞍部 山頂
標柱(C3) 鞍部 山頂
二等三角点 展望風景板 西(田島地区)
二等三角点 展望風景板 西(田島地区)
南(黒滝股山、男鹿岳) 南西(日光連山、荒海山) 西南西(七ヶ岳)
南(黒滝股山、男鹿岳) 南西(日光連山、荒海山) 西南西(七ヶ岳)


下りは早生栗ルートを利用するので、見晴台まで戻る。 眺望をもう一度楽しんでから、 「下り(左)は早生栗ルート」と書かれた看板を頼りに、伐採された北西側斜面の木段を下りていく。 15分ほどで、標柱(B4)を通過する。標柱(B4)から10分ほどで早生栗が見えてくる。 標柱(B3)が立っている。丸太のベンチがあるので小休止。

見晴台まで戻る 下りは早生栗ルー 指道標
見晴台まで戻る 下りは早生栗ルート 指道標
木段を下りていく トラロープ 標柱(B4)
木段を下りていく トラロープ 標柱(B4)
早生栗(遠景) 早生栗 標柱(B3)
早生栗(遠景) 早生栗 標柱(B3)


早生栗から林道を北進する。まもなく林道の左カーブとリンゴ園の作業道の分岐。 標柱(B2)が立っている。ここからリンゴ園の作業道を北進する。水路を横切ると間もなく線路う南側の農道に出る。 ここが早生栗ルート入口。標柱(B1)が立っている。 ここから農道を東進すると踏切。踏切を渡り、林業研修センターを左に見送り右へ入ると会津長野駅に戻る。

[ 参考 ] 明治維新からまだ間もない1878年(明治11年)6月27日、英国の女性旅行家イザベラ・バードは田島、長野を通り大内宿に宿泊している。 6月から9月までの3ヶ月をかけて 日光から会津を通り新潟に抜け山形・秋田・青森・北海道を旅し、『 Unbeaten Tracks in Japan 』(1885年)と題して旅行記を出版した。 イザベラ・バードも長野付近からこの斎藤山を眺めたはずである。 ご興味のある方は、「イザベラ・バード 『日本奥地紀行』 福島県会津地方での行程」をご覧願いたい。

赤松の目立つ林道 作業道分岐 標柱(B2)
赤松の目立つ林道 作業道分岐 標柱(B2)
りんご園の看板 りんご園の中を通る 水路を横切る
りんご園の看板 りんご園の中を通る 水路を横切る
農道に出る(早生栗入口) 標柱(B1) 斎藤山を振り返る
農道に出る(早生栗入口) 標柱(B1) 斎藤山を振り返る
線路南側の農道を東進 林業研修センター分岐 雷神様Rと早生栗Rの分岐点
線路南側の農道を東進 林業研修センター分岐 雷神様Rと早生栗Rの分岐点

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保守用道路終点(山頂登り口)から
( 登山口標高:約980m、所要時間:山頂まで1時間 )

通信施設保守用道路を利用すれば、1時間ほどで山頂に立つことが出来る。 会津長野駅南側の舗装された農道を500mほど東進しT字路に出合ったら南進。 知的障害者更生施設「あかまつ荘」への道を右に分けて直進。さらにダンプ等の工事車両が出入りする道路も右に分けて直進。 あとは指道識に従い中腹まで延びる林道(通信施設や反射板の保守用道路)を進む。 ハンドルの切り返しが必要なスイッチバック状の急カーブを2度通過すると間もなく登山口(保守用道路終点)となる。 ここで見晴台からのコース(雷神様ルートおよび早生栗ルート)に合流する。 なお、ここからだと1時間程度で山頂に立てるため、物足りない方は保守用道路途中のスペースに車を置いて歩くのもいいだろう。 この保守用道路は3Km程度あるので歩く場合は1時間はみておきたい。登山口付近(保守用道路終点)は車を3〜4台程度駐車可能な広さがある。 (保守用道路の改修工事等で通行規制がある場合もあるので注意してください。)

通信施設保守用道路 急カーブ1 急カーブ2
通信施設保守用道路 急カーブ1 急カーブ2
駐車スペース 登山口 標柱(C1)
駐車スペース 登山口 標柱(C1)

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