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高瀬川沿いの県道253号線「落合・浪江線」を一路西へしばらく進むと右側に岩壁が迫る細い道へと変わる。
やがて昭和60年にふくしま緑の百景に選ばれた高瀬川渓谷の看板と大きな駐車場が目に入ってくる。
阿武隈中部県立自然公園となっており、四季折々の変化が美しい。
釣り人にも人気があり、釣果を求め千葉・茨城方面から訪れる人も多い。
高瀬川山荘を過ぎ、戸神山の登山口となる鳥居を左に見て程なくすると三程林道との分岐となる。
この分岐を左へ2Km程進むと登山口が右手に現れる。見過ごし易いので注意のこと。
付近には2〜3台程の駐車スペースがある。ガレた急登に始まる。
登山道は明瞭で案内板もあるが、小岩や堆積した枯れ葉が滑り易いので雨の日は注意が必要。
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モミやブナ、ナラに囲まれた阿武隈山系独特の雰囲気が心地いい。
一昔前まで阿武隈山地の里山では落葉を熊手でかき降ろし家畜のフンと合わせて畑の肥料をつくる
「木の葉かき」(方言では、こっぱかき)などもよく見られたというがここはどうか。
春になるとドングリの発芽がなんとも微笑ましくまた頼もしい。
高度を稼ぐと、桧や赤松の大木、アセビも目立つ。
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山頂手前の岩場には立派な神社が鎮座している。4月下旬、アカヤシオツツジも綺麗に咲いていた。
ここからは東側は松の木が視界を妨げているが西側の展望はとてもいい。
大滝根山、鎌倉山、五十人山など阿武隈の名山が望める。山頂はここから300m程北になる。
※以前はここに山頂の標識が置かれていたこともあったが、最近は300m程北のピークに変更されたようである。
現在でもここを山頂とする見解や、三角点のある631mピークを山頂とする意見などが混在し少々紛らわしい。
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山頂は小狭い岩場となっている。ここからは東側の展望がいい。
十万山や日隠山など阿武隈の名山が望める。5月下旬、
山頂付近はアズキナシやアブラツツジ、ヤマツツジの花が目立った。
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山頂から10分程北に歩いたところが三角点のある631mピーク。
登山道は歩く人も少なく笹薮の中に埋もれがちである。
残念ながらここからの展望はほとんど無い。
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手倉山は植生環境の多様さから様々な草花で賑わう。4月下旬〜5月下旬、
以下のような花々が登山道脇にさり気なく咲いていた。
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時間と体力に余裕があれば、近くの「行司ケ滝」に足を延ばしてはいかがだろうか。
今回の登山口の800m程西にある入口を降りて高瀬川を渡り20分程度歩くとたどり着く。
この付近まで上流にくると川の水量は少ないが、渡るときは靴が濡れないように気をつけたい。
行司ケ滝は「ふくしまの水30選」(ふるさとの滝)に選ばれた名瀑で
落差が14〜15mはあり、爽快感が素晴らしい。※なお、この滝のみを目的にする場合は、
「ふくしまの遊歩道50選」に選ばれた行司ケ滝遊歩道を利用すると便利。
滝遊歩道入口は国道288号線田村市都路町の小滝沢入口から5Kmの所にある。
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