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国道459号線(旧:県道「二本松・浪江線」)の二本松市(旧:岩代町)田沢地区に日山の立派な柱標がある。
口太川に架かる日山橋を渡り日山林道に入り高度を上げていく。日山パークゴルフ場の直ぐ先が田沢登山口(下)。
ここには大型バスも収容可能な大きな駐車場とトイレがある。
ここからのコースは後述することとし、先ずは最も一般的な田沢登山口(上)へ向う。
登山口の手前には普通車なら10台程度駐車可能なスペースがある。
近くに鶏舎があるので、風向きによっては臭いがきつい。登山道は直ぐに茂原川口第二牧場内の柵沿いの登りとなる。
6月の山開きの時期と10月の秋祭り(例祭)の時期は人々で賑うが、それ以外は静かな登山が楽しめる。
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牧場内では耳に黄色いタグの付いた牛が黙々と草を食んでおり、時折興味深そうにこちらを見つめていた。
「そんなに草を食べて早く大きくならなくても・・・。」と独り言。
道端には牧草地でよく見かけるムラサキツユクサが見頃であった。
登山口から10分くらいで水神様。水量も少なく飲用には適さないと思われる。
水上様から少し登ったところには休憩所がある。
登山道や道標もよく整備されており、家族連れで登るのにも適している。
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県立自然公園となっている広い山頂には立派な展望台と神社、石碑、案内図、トイレがある。
山頂直下には胎内くぐり岩や岩清水、展望岩などがあるので案内図を確認して足を延ばしてみるのもいい。
5月下旬から6月上旬、ツツジが美しく咲き誇る。
日山公園のツツジは昭和60年にふくしま緑の百景に選定されている。
9月、青い花が美しいトリカブトが名残り咲きで見られた。
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山頂には田沢、茂原、葛尾の三地区各々の立派な石の鳥居を構えた神社がある。
田沢日山神社は以前は朱塗りの老朽化したものだったが平成15年に建て替えられた様である。
毎年10月第二土曜日頃の秋祭り(例祭)には三地区による三匹獅子舞が奉納される。
広場の直下(葛尾・岩下方面)には展望岩があり鎌倉岳や大滝根山など南側の展望がいい。展望岩へ降りる所には三角点がある。
[ 参考 ] 三角点の標石は必ずしも標高の最高地点に置かれるとは限らない。
この日山の場合も山頂の標高は1057mだが、三角点の標石が置かれた地点の標高は1054.6mと2m余り低い。
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阿武隈山系では大滝根山に次ぐ高峰だけあって山頂の展望台からの眺めは絶景。
阿武隈の山々や安達太良・吾妻連峰、那須甲子連峰、蔵王連峰の山々などを指呼できる。
心行くまで遠望を楽しみたい。
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展望台の屋根裏にはパノラマ写真が飾ってある。
2001年の1月に2km程北にある麓山(羽山)で富士山が確認されるまでは富士山の見える北限の山だった。
展望シミュレーション画像によると、富士山の方角は215度前後(移ヶ岳山頂の左7度前後、関山近く)と思われる。
富士山方向をシミュレーションで確認すると八溝山塊と那須甲子連峰に遮られないロケーションにあることが判る。
展望台には大型の双眼鏡が設置してあるので、空気の安定した透明度の高い日に一度登って富士山を見たいものである。
写真撮影するには35mmカメラ換算で300mmくらいの望遠レンズとしっかりした三脚も必要ではないだろうか。
[ 参考 ]
■日山の緯度経度(山頂ではなく三角点の場所、世界測地系)は、37°32′33.8985、140°41′03.3469 。
麓山(山頂)は、37°33′46.0199、140°37′26.5165。富士山(剣ヶ峯山頂)は、35°21′38.2608、138°43′38.5153である。
いかに高緯度にあるかが問われる「富士山の見える北限の山」という地位は麓山(羽山)に明け渡したといえるが、
ここ日山は富士山から北方向にある山では最も距離が離れている。
富士山〜麓山までの距離は297.671kmだが、富士山〜日山までの距離は298.996km。
「富士山の見える北遠の山」といえるかもしれない。
■日山や麓山より北で可能性が残されているのは、口太山と花塚山。
興味のある方は富士山を遠望できる福島県内の山々もご参考にどうぞ。
[ 追記 2017.1.21 ] 川俣町の菅野さん(58)と斎藤さん(69)、宮城県丸森町の大槻さん(58)のグループが、
花塚山の山頂から富士山の撮影に成功した。
2017年1月16日に日本地図センターが富士山に間違いないことを発表した。
菅野さんが2016年11月26日午前7時ごろに撮影した写真や
過去にグループが撮影した日付の異なる数枚の写真を日本地図センターが地図アプリ「カシミール3D」で確認した。
グループは2010年から撮影に挑戦し、11月26日は菅野さんにとって55回目の挑戦だったという。
(1月17日付の毎日新聞、福島民報、福島民友より)
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日山パークゴルフ場近くには大きな駐車場とトイレ、管理棟、案内板の整った田沢登山口(下)がある。
近年、単に田沢登山口と言えばこちらを指すことも多いので注意したい。
「せせらぎ遊歩道」とも呼ばれる小沢沿いの道を上ってゆく。
田沢登山口(上)よりも鶏舎から距離があるので、鶏舎の臭いもあまり気にならない。
20分ほど歩行時間が多くなるがお勧めである。
途中、日山原生林遊歩道への分岐を右に見て左へ進む。やがて水神様の50mほど下で田沢登山口(上)からのコースと出合う。
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二本松市(旧:岩代町)茂原地区にある日山キャンプ場近くの立派な鳥居が茂原登山口となる。旭神社の額が飾られた美しい明神鳥居である。
ふくしま遊歩道50選(日山遊歩道)の看板も建っている。
日山キャンプ場(電話:0243-56-2124)はキャンプサイトやバンガロー、炊事棟、管理棟などの設備が整っているので登山の基点として活用できる(冬季休業)
バンガロー近くにはふくしま緑の百景(日山公園のツツジ)の記念碑がある。
登山口から10分ほど登ると休憩所がある。ここからは西側〜北側の眺めが良い。
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休憩所付近にはツリガネニンジンやワレモコウ、ノコンギクが多かった。
休憩所から15分ほど登ると田村市(旧:船引町)の移登山口からのコースと出合う。
9月下旬フシグロセンノウが見頃だった。ここからは急登のない気持ち良い尾根上の道が山頂まで続く。
登山道沿いのトリカブトは名残り咲き気味。山頂直下の胎内岩の近くでは道が二股に分かれる。
[ 参考 ] ワレモコウは、漢字では吾亦紅、吾木香などと表記される。
作曲家の杉本眞人氏の2007年に大ヒットした歌謡曲に「吾亦紅」というのがある。
ちあき哲也氏の詞に曲を付けたもので、団塊世代から支持を集めた。
自身の亡くなった母親に捧げる曲だという。
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葛尾村風越地区の天王平に大きな看板がある。看板に従って車道を終点まで1kmくらい上って行った所が、葛尾登山口(上)。
登山口には登山道の案内板が設置されている。大駐車場が整備されているので、マイカー利用には便利である。
緩やかな尾根筋を気持ち良く登山できる。道幅も広く家族連れにもいいだろう。
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葛尾村風越地区の「風越」バス停近くにあるのが、葛尾登山口(下)。趣のある神明鳥居(素木鳥居)が目印。
現在は福島交通のバス路線廃止に伴い村営バスになっており、本数が少ないのでバス利用の方は要確認。
現在は利用する人が少ないようだが、昔から日山神社への参道として利用されている由緒ある登山口である。
登山口近くには十分な駐車スペースがないので、車利用の場合は気をつけたい。
登山口からは南側に蟹山の山容を美しく眺められる。時間と体力に余裕があれば足を延ばしてみるのもいいだろう。
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国道459号線(旧:県道「二本松・浪江線」)の浪江町岩下地区の「岩下」バス停の近くに立派な案内板がある。
津島川(請戸川)を跨いで舗装された細い道を300mほど入ってゆくとT字路に指道標がある。
指道標に従い右折して300m程の所が岩下登山口。乗用車5〜6台程度の駐車スペースがある。
小沢を渡り植林帯通過し雑木林の中を登ってゆく。日山の主な登山口のなかでもっとも歩行時間が長くなるが、1時間半ほどで山頂。
[ 参考 ] 国道459号線沿いには岩下登山口の他に、二枚橋登山口や下田代登山口がある。
福島交通バスの路線バスの時刻を調べて利用すれば周回ルート時の車道歩きを短縮できる。
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国道459号線(旧:県道「二本松・浪江線」)の浪江町羽附(はつけ)地区の「二枚橋」バス停の近くに立派な案内板がある。
舗装された車道を二股の所まで入り、そこから右の砂利道を100mほど進んだ終点が登山口。
杉林の薄暗い登山道を登り始める。ガレ場を過ぎると雑木林に変わる。小沢を渡ると立派なミズナラがあり山頂まで1kmの指道標がある。
暫くすると階段の多い登山道となる。途中、水量は少ないが水場もある。
小沢に架かる木の橋を何度か渡り、尾根筋に出ると岩下方面からの道と出合う。山頂まで340m地点である。
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田村市船引町北移地区の畦石農道(作業道)を1.5kmあまり登ってゆくと通信施設のアンテナ塔がある。ここが移登山口(上)。
(途中ゲートがあり車輌通行止の標識がある。通常はアンテナ塔まで車で行けないので注意)
通信施設の右側に登山道がある。桧林の中を登り始める。
直ぐに赤松林に変わり、やがてナラの多い雑木林になる。林床の笹が美しい。
アンテナ塔から25分ほどで茂原からのコースに出合う。
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田村市船引町上移の平地区にある登山口が、移登山口(下)。
近くの北ノ作にも登山口があるので、区別して「移(平)登山口」という表記も多い。
車は平公民館の駐車スペースを利用させてもらえる。地元の皆さんの迷惑にならないようにマナーは守りたい。
平公民館から100mあまり歩いた所が、登山口。ここから20分ほど登ると、アンテナ塔のある移登山口(上)。
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国道459号線(旧:県道「二本松・浪江線」)の川俣町下田代地区に小さな案内板がある。
そこから舗装された車道を500mほど入った所が登山口。木で出来た立派な両部鳥居をくぐって杉林の薄暗い登山道を登り始める。
途中、小沢を渡る。水量は少ないが水場ともなっているようである。
山頂近くなってくると畳石群。畳石群の下で道は二手に分かれるが、畳石群の上で出合う。
畳石群から少し登ると休み石があるので、平らな休み石の上で小休止。指道標には山頂まで500mとある。
ブナやミズナラの快適な雑木林の中の広い道を登ってゆくと、田沢日山神社の裏手に出る。
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