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アクセス不便の為マイカー利用が便利。
三島町側からの場合、入間方地区にて道標に従って林道「入間方・不動沢」線へ入る。前坪山を巻くと志津倉山が見えてくる。
大辺峠を越えて昭和村へ至る林道は10月下旬から降雪または道路の凍結に注意が必要。
登山口には志津倉山の会の皆さんが建てた案内板や志津倉の鐘がある。
石碑には「志津倉の鐘 堀金改喜君を偲ぶ」と彫られている。ここで亡くなられた会の方であろうか。
他に、登山道の開拓に尽力された志田正美氏を偲ぶ石碑や
三島町の英語教諭として着任中に滑落事故で亡くなったジェフリー・ゲッツ氏の慰霊碑が建っている。
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大沢の左岸を登っていく。サワグルミやトチノキが目立つ。登山口から5分ほど歩くと大沢コースと細ヒドコースに分かれる。
通常は大沢コースが上り、細ヒドコースが下りとなる。
マイカー利用者にとっては、単純なピストンではなく周回コースになっているのが嬉しい。
近年整備されたトレッキングコースを右に見送り3分ほどで対岸(右岸)に渡る。右岸を7〜8分歩くと雨乞岩の直下(登山口からだと25分ほど)。
指道標が立っており、ここで二子岩コースを右(対岸)に分ける。今回は歩きやすい大沢コースをそのまま進む。
水場が近づくと対岸(左岸)から先ほど見送った二子岩ルートを合わせる。
そのまま大沢コース(右岸)を2〜3分歩くと水場に着く(雨乞岩の指道標の所からだと25分ほど)。
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水場で対岸(左岸)に渡り、シャクナゲ坂の鎖場を登っていく。滑り易いが着実に高度を稼ぐ。
屏風岩の痩せ尾根では猫啼岩を望めるなど北西側の眺めがいいが滑落に注意したい。
水場から30分ほどで三本松。三本松から15分ほどで主尾根に上がる。
ここから1Km程東進すると志津倉山本峰(1203m)に至るが、残念ながら藪状態。
ブナの目立つ快適な尾根道を西進して二等三角点のある山頂を目指す。
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尾根道を10分ほど歩くと二等三角点のある山頂。
久しぶりの山頂は木々がだいぶ成長していたが、南北方向の視界が開ける。
北側には御神楽岳や飯豊連峰、飯森山、吾妻連峰、磐梯山など、南側には御前ヶ岳や釈迦ヶ岳、七ヶ岳、日光連山、田代山、三岩岳などを遠望できる。
[ 参考 ] 国土地理院の地図では本峰に志津倉山と表記されているが、
一般的には三角点の置かれたピークの方を志津倉山の山頂とするようである。
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山頂からの眺望を十分楽しんだら細ヒドコースを下る。
15分ほどブナの目立つ快適な尾根道を西進すると、細ヒドと糸滝を目指して尾根の北斜面を下る。
15分ほど下ると細ヒドとよばれる沢の窪地。細ヒドの直ぐ下が糸滝。
水量が多いときは瀑音が轟くこともあるが、今回は水量がほとんどなく残念。
糸滝からロープを頼りに滑り易い登山道を下ると露岩帯。
露岩帯を慎重に下る。足場も整備され鎖もあるが、滑落による死亡事故も起きている岨道なので充分注意したい。
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露岩帯を無事通過したら、快適なブナ林に変わる。
ブナ平を過ぎると志津倉山登山コース最大のブナの巨木に出合う。糸滝から35分ほど。
二本のブナがくっついた夫婦ブナのようにも見える。
ここで近年整備されたトレッキングコースを右から合わせる。
ブナの巨木から1分ほどで今度は志津倉山登山コース最大のトチノキの巨木に出合う。
トチノキの巨木の次はサワグルミの高木が目立つ。
ブナ巨木から15分ほど下ると往路に出合う。
[ 参考 ] トチノキの葉は小葉が5枚または7枚からなる大きな手のひらの様な形をしている。
掌状複葉と呼ばれ、植物学上は、大きな手のひらの様な形の全体で1枚の葉だというから面白い。
ホオノキの葉も似ているが、こちらは各々を1枚と数えるので、その違いが興味深い。
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