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県道45号線(丸森霊山線)にある見城坂工業団地の看板が目印。
徳が森の看板も設置されているので分かり易い。工業団地に入り、(株)伊達物産やまとフーズ(旧社名:まほろばフーズ)脇を北進する。正面にはこれから登る徳が森が見える。
急坂を上がれば直ぐに駐車場。急坂の取り付きには大きな案内図も設置されている。
駐車場の周囲には様々な品種の桜が記念植樹されている。
山開きイベントなどで植樹されているようで、日付と品種、植樹者の名前が書かれたプレートが付けられている。
植樹された方はもとより一般登山者にとっても、植樹された木々が立派な花を咲かせる十年後が楽しみ。
[ 追記 2016.04.02 ] 平成28年3月30日正午ごろ、徳が森で大規模な山火事が発生し、周辺住民は集会所などに避難を強いられました。
自衛隊や福島県・山形県・宮城県のヘリコプターも出動するなど、懸命な消火活動にもかかわらず鎮火が確認されたのは翌31日の正午ごろになりました。
火元は麓の墓地付近と考えられており、乾燥と風の影響で火の粉が広がったと見られます。
今回の火災で、4月3日に予定されていた山開きが中止となりました。
徳が森が花々で彩られ、人々で賑わいを見せる時期を前にしての山火事で、
徳が森を整備されてきた皆さんのご心痛はいかばかりかと拝察いたします。心よりお見舞い申し上げます。
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駐車場には簡易トイレがあり、任意の協力金を入れて利用する。
駐車場から迫力のある不動明王の前を通ってフラワーロードと名付けられた舗装路を南登山口へ向うが、
その入口付近には「徳が森 百枚田跡 水芭蕉とほたるの森」の看板。
百枚田と呼ばれた棚田の跡地を活用したもので、水芭蕉は4月上旬(山開き前後)が見頃という。蛍は6月下旬〜7月中旬だろうか。
訪れた5月下旬、クリンソウが見頃だった。他にハナショウブやアジサイも植えられている。
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今回は南登山口から上り、西登山口に下りて横断林道を東進して南登山口に戻ってくるコースとする。
案内図によれば幾つか登山コースがあるが、手軽に周遊できるので最も一般的なルートだと思われる。
少し登ると絶滅が危惧されるオキナグサが植えられており、翁を連想させる白い綿毛が風に揺れていた。
5月下旬、道沿いに植えられているスイセンは花を終えていたが、アヤメが花を咲かせていた。
登山道は初めは頭上が開けているが次第にコナラや桜の目立つ雑木林に変わる。
巣箱も多く見かける。バードウォッチングを楽しむのに登るのもいいだろう。
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南登山口からゆっくり歩いて25分ほどで山頂。
山頂は広く南北に細長い。狼煙台が置かれていたいう見晴らしのいい頂だけに、四等三角点の標石が設置されているのも頷ける。
モミや杉の大木と四基ある祠がこの山の歴史を物語っている。
南側が大きく開け、古城山(茶臼山公園)や掛田地区の街並みを眼下に望む。
東側には霊山や虎捕山を遠望できる。視界の良い日は西側に吾妻連峰、北西側に信達平野の眺めを楽しめるだろう。
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山頂で小休止したら、下りは西登山口を目指す。「あづま小屋」の前を通り木段を下っていくと関根地区と下の内地区からのコースと出合う。
右手には土塁跡が今でも明瞭に確認できる。今回はここで左手に進む。
こちらもよく整備された気持ち良い雑木林のコースで、50m刻みに里程標が設置されており位置確認とペース配分がし易い。
初めはコナラの中にウリハダカエデが目立つが、西登山口(横断林道)が近付くと赤松が目立つようになる。
山頂からゆっくりと20分ほどで横断林道に出合う。ここが西登山口である。
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西登山口から南登山口に戻るために横断林道を東進する。
西登山口と南登山口のちょうど中間付近で、不動下地区からの道を合わせる。
里程標によればここまで700m。体力と時間に余裕があれば足を延ばすのもいいだろう。
今回は残念ながら時間がないので横断林道(あじさいロード)を東進して南登山口へ戻ることとする。
西登山口からゆっくり歩いて15分ほどで南登山口の簡易トイレと休憩所が見えてくる。
一時間ほどの周遊コースで手軽に心身のリフレッシュができた。
徳が森を整備されている方々の古里を大切に思う心が感じられる心地いい時間だった。
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