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郡山市谷田川地区の国道49号線にバス停と案内標識があるのでここから南側へ入る。
谷田川の清流に架かる橋を渡り林道宇津峰線を20分程歩くと大鳥居のある馬場平に着く。
馬場平には案内板やトイレ、ベンチ、東屋があるので小休止にもってこいである。
4月中旬頃は桜が奇麗である。
宇津峰神社の祭礼は以前は5月1日だったが、現在は4月29日(みどりの日)に
変更され、山開きもそれにあわせて4月29日に変更になっている。
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馬場平には数台程度の駐車スペースがあるのでここに車を置いて登山道を登る。
(山頂直下まで車道が通っており、土日は車やバイクで観光に訪れる人も多いが、
平日はそれほど車が通らないので車道を登るのもいい。)
途中車道と交差する。そのまま登山道を登ってもいいが、
ここから車道を行くと花見台と御井戸の清水を経由できるので車道を左へ行くことにする。
花見台からは郡山市街地(安積平野)の先に磐梯山や安達太良連峰を眺めることができる。
車道の終点には駐車場がある。ここまで車で上ると山頂は一投足である。
駐車場から少し登ったところには御井戸の清水があり一年を通して美味しい湧水を楽しめる。
1994年の郡山市市制施行70周年「市民が選ぶ水とふれあう名所10選」にも選ばれており、
地元の人がよく水を汲みにきているのをみかける。
その昔、城に立て篭もった皇族や武将にも飲料水として使われたという。
西側の眺めもよく東屋もあるのでここで小休止。ここから山頂までは距離は短いが急登となる。
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山頂は小広く芝生が張られており家族連れでお弁当を広げるのにもってこい。
樹木が少々展望の邪魔をするが、南〜西方向が開け、郡山盆地を眼下にそして遠くには那須連邦や奥羽山脈を望むことができる。
宇津峰神社には千人溜とよばれる20m四方の土塁をめぐらせた場所があり社が祭られている。
この石祠三社は、後醍醐天皇の第二皇子である尊良親王の皇子である守永親王(宇津峰宮)と
後醍醐天皇の第九皇子の後村上天皇、そして後村上天皇の第二皇子である後亀山天皇を祀るといわれる。
「東北勤皇忠烈之阯」や「南朝忠臣之遺跡」などの見事な揮毫の石碑は南朝方として劣勢の中戦った田村の人々を讃えるものだろう。
忘れてはならない史実であり、乗り越えなければならない史実である。
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須賀川市小塩江(おしおえ)の塩田区に登山口がある。ここには20台ほど停められる駐車場がある。
こちらには1986年に「ふくしまの水30選」(ふるさとの泉)に、
そして1992年には「うつくしま ふくしま水百選」にも
選定された雲水峯清水があり、今もこんこんと湧き出ている。
(御井戸の清水のように掛け流しではなく貯水式となっており、ひしゃくで水を汲むようになっている。
宇津峰神社(雲水峯神社)の手水舎にもなっているのだろう。)
御井戸の清水同様、その昔、城に立て篭もった皇族や武将にも飲料水として使われたという。
登山口から10分ほど登ると「こかげ広場」で市民の森からのコースと合流する。
塩田口は南西側の明るい登山道で急登が少なく登りやすいので家族連れにはお勧め。
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須賀川市側にある「市民の森」も登山口となっている。30分ほどで塩田登山口からのコースと「こかげ広場」で合流する。
大駐車場やトイレ、キャンプ施設、炊飯施設、アスレチック場などがそろっているので家族連れで色々と楽しめる。
但し、利用期間は4月29日〜11月10日となっているので注意。(管理者:須賀川市教育委員会生涯学習課)
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宇津峰山の南麓を通る林道「栃本牡丹平」線の牡丹平地区に足尾神社登山口がある。
足尾神社の鳥居と石碑、「阿武隈散策ルート概念図 足尾神社登山口」とかかれた案内板がある。
宇津峰山の山頂まで距離は長いが尾根上の急登の少ないルートなので、
のんびりと散策を楽しみたい人にはお勧めである。杉や桧の植林帯を抜ければ足尾神社がある。
足尾神社を過ぎると、「展望台」の木看板のある開けた場所が2箇所ある。
初めの一つは須賀川市市街地や奥羽山脈の眺めが良く、後の一つは蓬田岳や東山の眺めが良い。
少し広場になった所でコースから外れ作業道(馬車道)へ5分ほど下った所には水場もある。
11月上旬、地面を這うようなヤブコウジ、羽つきの羽根のようなクサギ、葉をすっかり落としたムラサキシキブの果実が目立った。
[ 参考 ] ■1990年代後半に、宇津峰山の足尾神社登山口から牡丹平を南下して東山、羽山、古寺山または蝦夷岳に至る「須賀川・阿武隈高原散策ルート」が整備された。
時間と体力に余裕がある方は足を延ばすのもいいだろう。
■東山山塊は白御影石「東山みかげ」の産地として有名。遠くで採石音が響き渡るのを聞きながらの登山となる。
安価な中国産などに近年はシェアを奪われているが、品質では大きく上回るという。
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